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(葵依視点)
教室の扉を開けた瞬間、あのうるさい声が飛んできた。
「葵依ー! 今日も一緒にカフェ行こうぜ!」
見ると、神風がキラキラした目で私を見ている。クラスの皆がクスクス笑いながらこっちを見ているけど、彼は全く気にしていない。むしろ毎日こんな感じで、私の反応なんてお構いなしに絡んでくる。
「……行かない」
それだけ言ってさっさと席に向かおうとしたのに、神風は楽しそうに笑いながらついてくる。
「えー? また断られたー!」
彼は面白そうに騒ぎながらも、しつこく「今度こそ行こうぜ?」と何度も誘ってくる。
(詩音視点)
その様子を少し離れた席から見ていた秋山詩音は、苦笑いを浮かべた。
「お前も懲りないな〜」
神風の肩をポンと叩いて、呆れたように笑う。
「もう周りにはバレバレだってのにさ、葵依への『好き』っぷり」
神風は、笑いながら「うるせぇな!」と軽く詩音を押し返した。
(神風視点)
「だってよ、諦めるとか俺には無理だし?」
俺は自信満々に答える。葵依がツンとしてる姿を見るたびに、なんか元気が出るんだよな。あいつの反応が冷たかろうが、俺には関係ない。明日も、明後日も、この調子で構ってやるつもりだ。
葵依はまた面倒くさそうに目を逸らすけど、俺は気にせず明るく言い続ける。
「葵依ー! じゃあ、また明日も誘うからな!」