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「これ、だれのー?」
ロッカーの整とんをしている時、持ち主不明のジャージがあったので、私はいつもの調子で聞いてみた。
すぐに「あ、オレの」と持ち主が見つかった。
「結衣ちゃんって、すごいね」
「なんのこと?」
絵美ちゃんに言わせると·····、今まで持ち主がわからない物を見つけては、いつも困っていたんだけど、一瞬にして見つけちゃったから、と。
そうか·····。
確かに絵美ちゃんは、クラス中に聞こえるような大声を出したりしない
(私にとっては、なんでもないことなんだけど)。
だからって、持ち主でもない絵美ちゃんが「助かっちゃった。ありがとう」って、お礼を言うことではないのに·····。
そういうところが絵美ちゃんらしかった。
私が先生に頼まれて、プリントを二枚組みにしていく作業をしていると、絵美ちゃんはすぐに飛んできて一緒にやってくれた。
手先が器用な絵美ちゃんは、効率よくパパっと作業を進めてくれる。
そこへ、花日もやってきた。
「あ、私もやるー! 絵美ちゃんと同じようにやればいい?」
「ありがとう。じゃ、これをこうしてね·····」
こんな風にしてー、自然と三人でいる時間が増えるようになってきた。
「なんかおまえら、最近よく一緒じゃね?」
そんな様子を見ていたのか、そう話しかけてきたのは意外にも、岡田だった。
岡田晃輝は、絵美ちゃんの隣の席の男子。
意外というのは、私は岡田とあまり話をしたことがなかったからだ。
なにかの用事で話したことはあるけど、こんな風に岡田から話しかけられたことは一度もない。
#恋愛
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