…教会で、静かに鐘が鳴る。
その鐘と同時に、俺のナイフを持った手が彼の首に振り落とされる。
そして、その者の首を落とそうとした時だった。
銃声が聞こえ、俺のナイフが手から離れる。
俺は音をした方を見た。
そこには、銃を両手に握ったドラケンくんが立っていた。
「なん…で…。」
俺はそう呟く。
少しマイキーの様子も見たが、反応はしていないようだった。
「…お前ら、詰めが甘かったな。」
ドラケンくんはそう言うと少しにやけた。
俺は、あの日の三ツ谷くんを思い出す。
そして、結論が出る前に、ドラケンくんはマイキーの脳天へと銃弾を命中させていた。
「マイキー…。…。」
俺はただひたすら、立っていることしかできなかった。
その次に、また別の銃声が鳴るまでは。
――十年後。
俺はいつの間にか反社へと染まっていた。
他のみんなの消息は不明なままだ。
目の前でマイキーが死んでから、立て続けにドラケンくんも死んだ。
結局、「玄」の正体も不明なままだ。
「つまんな…。」
俺はそう呟き、一人、マイキーのシルエットネックレスに触れた。
そして、俺の二つ名も、まことしやかにささやかれるようになった。
その二つ名は。
―――――「三原色の悪魔」。
BITTER END 「三原色の悪魔」
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