ジリジリとした陽射しが肌にまとわりつき、夏がすぐそこまで来ているのを感じさせる。
部屋の中に重たい空気が漂い、ミィコはベッドに座ったまま、スマホを手に取った。
画面には「スターライトフェス エントリー開始」と大きく表示され、下には「7月まであとわずか」というカウントダウンが点滅している。
息をひとつついて、肩を軽く震わせながら緊張をほぐす。
コメント欄が動き出し、ファミリーたちの応援の言葉が次々と届く。
「ミィコ、ついにだね!」
「絶対応援してるよ!」
「頑張って!」
その声に励まされるように、ミィコはスマホを握る手に力を込めた。
指先で、躊躇なくエントリーボタンをタップする。
画面が切り替わり、エントリーリストが表示された瞬間、彼女はその光景に息を呑んだ。
「入賞枠…1位と2位だけ…?」
そこには例年の何倍もの名前が並び、競争の激しさがひしひしと伝わってきた。
目を細めてスクロールする手を止める。ますます厳しくなるその状況に、心臓が少しだけ早くなる。
SNSでは、「今年、厳しすぎる…」「もう辞退するしかない…」といった言葉が飛び交い、リストから次々と名前が消えていった。
ファミリーのコメントも焦りに満ちてきた。
「今年、厳しすぎるよね…」
「大丈夫かな…」
「無理しないでね、ミィコ…」
そんな言葉を目にしながら、ミィコは画面をじっと見つめていた。
指先がわずかに震えているのを感じる。過去の不安や恐れが頭をよぎる。
思わず目を閉じ、深呼吸をひとつ。心の中で一度、自分を落ち着ける。
だが、すぐに目を開けると、意を決したように唇を噛みしめた。
「怖くないって言ったら嘘だけど……。私は、ここに立つって決めたから」
そう呟きながら、ミィコはスマホに向かって、画面にメッセージを打ち込む。
「ありがとう、みんな。私は大丈夫」
静かな決意が心に深く刻まれた。エントリーのボタンを押したその瞬間、どこか胸の奥で新たな力が湧き上がってくるのを感じる。
まだ道は長いけれど、彼女の決意が揺らぐことはない。
「絶対、やりきる」その言葉が、心に強く響いていた。
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