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🐙🌟×💡。🐙🌟さんが酔っている。会話文多めのゆるゆるBL。 地雷さんは回れ右!
inm視点
机には空の缶チューハイが三本。目の前にいる星導はすっかり上機嫌だ。頬は赤く、瞳はとろんと潤んでいる。
「ライ、好き」
突然、星導がぐいっと肩を引き寄せた。スマホをいじっていた手を止めて、ため息をつく。
「はいはい、わかったから声デカいよ。酔ってるでしょ」
「酔ってるけど本気だし!ほら、好きなとこ挙げてくからちゃんと聞いて」
星導はオレの膝の上に顔を埋めるようにして、指を一本一本立て始めた。
「まず目。ライの目、すごい綺麗なんですよ。俺のこと睨むときも、寝ぼけてるときも、全部好き。次、声。ちょっと高めでさ、朝起きたときの掠れた声とか反則。あとさ」
「ちょ、ちょっと待って」
顔に熱が集まる。星導はそれを見て、にやりと笑った。
「あれ、照れてる?照れてる顔も好き〜」
「うるさい!べたべたすんな!」
星導はますます調子に乗って、首筋に顔をすり寄せる。
「他には…俺の服着てるときのダボダボ感。シャワー上がりの濡れた髪。俺の名前呼ぶときのちょっと甘い響き……全部だったかも」
「もういいって……」
手で顔を覆っていたが、指の隙間から耳が真っ赤なのが丸見えだったのか、星導はそれを見て、悪魔みたいな笑みを浮かべた。
「ねぇライ。照れてる?照れてるよね?可愛い。もっと照れてよ」
「うるさい!!もう寝ろ!」
「だーめ。まだ半分も言ってない」
星導はオレをソファに押し倒すようにして、上から見下ろす。酔ってるくせに目は真剣だ。
「一番好きなのはね…俺のこと、ちゃんと好きでいてくれるところ」
覆ってた手をそっと下ろして、星導を見上げる。伏し目の美しさに思わず口が開かなくなりそうだったので、星導の首に腕を回し、ぎゅっと抱きしめる。
「だって……星導が好きだし」
星導の顔がぱっと輝く。
「え?今なんて言いました?もう一回!」
「もう絶対言わない!!」
「えー!!照れてる照れてる!かわいい!!」
「うるさい!!もう離れてってば!」
hsrb視点
目が覚めたら、予想通り頭がズキズキしている。所謂二日酔いってやつなのに、それ以上に胸が満たされてる感覚。それもそのはず、隣でライがまだ寝ている。俺の腕の中で、ぴったりくっついたまま。
昨日の記憶がフラッシュバックして、思わずニヤけてしまう。ライの耳が真っ赤になって、最後の方なんて俺の胸に顔埋めて震えてたのも、全て覚えている。
そっと髪を撫でてやると、ライが小さく鼻を鳴らして目を覚ました。
「……ん……朝?」
掠れた声。俺の好きなライの声。まあいつでも好きなんですけど。
「うん。おはよう、ライ」
「……手、離して。重い」
寝ぼけたまま文句言うけど、ライは俺の腕の中から抜け出そうとしない。むしろもっと奥に潜り込もうとしてるじゃん。
「離したくないなー。だってライ、俺にべったりくっついて寝てたじゃん。朝から甘えん坊全開でさ」
「は?違う。星導が勝手に抱きついてきたんでしょ」
「へー?俺が寝てる間に、ライのほうが俺のシャツぎゅーって掴んで離さなかった気がするけど?」
ライの顔が一瞬で赤くなった。やっぱり図星。寝ぼけて俺のこと離したくないって、腕にしがみついてたの全部見てるからな。
「……うるさい。離せってば」
口ではそう言うくせに、指先が俺のTシャツの裾を小さく摘まんだ。離れたくないって言ってるのと同じでしょ、これ。
「ほらほら、指が正直すぎる。離したくないんでしょ?いいよ、もっとくっついてても。俺は大歓迎だけど」
「っ…!!」
ライが顔を真っ赤にして、ようやく俺の腕から抜け出そうとする。
でも俺がぎゅっと抱き直したら、抵抗がぱったり止まった。
「……もうちょっとだけ、ダメ?」
ライが小声で呟いた。耳まで赤い。思わず笑みが溢れる。
「もうちょっとだけ?どれくらい?一時間?二時間?それとも今日一日中?」
「うるさい!!一秒で十分!!」
「一秒じゃ足りないって顔してるけど?ほら、もっと素直に『星導、離れたくないよぉ』って言ってくれないと」
「…星導が考えるオレそんなキモいの…?」
「そこつっかかるんだ。キモくないしめっちゃかわいいけどね」
「……絶対言わないから」
「言わないと本当に離すよ?ほら、腕抜くよ?さん、に、いち……」
「っ……待って!」
ライが慌てて俺の首に腕を回してきた。抱きついて、顔を俺の肩に埋める。
「……離さないで……まだ」
声が震えている。めちゃくちゃ照れてる。かわいい。
「はいはい、離さない離さない。一生離さないから、安心して甘えてくださいね、俺のこと大好きなライ♡」
「死ね!!朝から死ね!!」
叫んでいるが、しっかりライの腕が俺の背中に回ってくる。ぎゅっと抱き返してくれていた。