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あの後涼ちゃんは俺を綺麗にして、そのまま俺の家に泊まった。
朝日が眩しい。もう朝か。
昨日のことが起き上がった瞬間にフラッシュバックした。
腰に違和感を感じ、思わず撫でる。
あぁ、そうか。俺は涼ちゃんと。
一気に恥ずかしくなってきた。
涼ちゃんは目覚めがいいから隣でもう起きていた。
「元貴、おはよう。」
ちょうど朝日と混ざって涼ちゃんが眩しい。
「ん、おはよ、涼ちゃん。」
寝起きであまり頭が回っていないが返事をする。
「元貴、身体痛い?」
さす、と腰を支えた。
「ううん。でもちょっとだけ。歩けない訳じゃないし。」
そう言うと、少し申し訳なさそうに
「ごめんね。」と呟いた。
涼ちゃんが謝ることなんてないのに。
昨日は俺が無理やり誘ったんだ。
「大丈夫だよ、涼ちゃん。でも今日は涼ちゃんがずっと隣いてっ!」
と、我儘を言ってみる。
涼ちゃんは困ったように
「分かった分かった。」と笑っていた。
涼ちゃんと一緒に今日の現場へ向かった。
今日は撮影オンリー。
まぁだから昨日誘ったんだけど。
性癖がバレたのは予定外だった。
普通にしようと、誘っただけ。
結果的にもう隠すことは何もないのだが。
「おっはー!あー……?」
若井が俺らを見て瞬時に察した。
何故お前はこういう時だけ勘が鋭いのか。
「おはよ、若井。」「……はよ。」
続けて俺らも返事をする。
若井がどんどん気持ち悪い顔になっていく。
涼ちゃんも察した。
「ん、ね、若井っ!ニヤニヤしないでっ!」
涼ちゃんは焦りながら若井に言う。
若井はお構い無しに煽ってくる。
「は、はーん?そぉーゆー、ねぇ?」
一旦こいつの口を塞ごう。
そう思って正面から口にガっと手を当てた。
「んー!!!んんっん!んんん!」
何か言ってるけど無視。
俺の手をバンバン叩かれる。
結構痛い。
「あぁ、元貴、ストップ……。」
涼ちゃんが焦っている。
こんな奴に同情しなくていいんだよ涼ちゃん。
「ぷはっ!なにすんだ!」
きっと若井が俺を睨む。
当たり前だろ。
「うるせぇ口を塞いだそれだけだ。」
静かに淡々に答える。
「いいじゃんかっ!感謝しろ!俺に!」
それは本当にそう。でもかなり腹立つ。
「若井、今度、何か奢らせて。」
涼ちゃんが若井に優しくする。
俺はむっとしてしまう。
「まじ!え、焼肉行こ!」
しっかり奢れる気だこいつ。
俺もそれくらいこいつには感謝しているが。
涼ちゃんも「分かった。」と笑っている。
「3人で、な。」
俺は3人でを強調した。
2人で絶対行かすか。
「ははっはいはーい!楽しみ〜!」
若井にケラケラ笑われて更にムカついてくる。
でも俺も良い所で食べさせてやろう。
せめてものこいつへの感謝。