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今日はなんでかわからないけど双子の空気がピリついていた。
「愛楽、車が来る」
「あ、うん。ありがと」
「あーちゃんその荷物重くない?俺が持とうか?」
「大丈夫」
すごく、競争している感じがする。別に双子に何があったかは私の問題ではないから無理に聞きはしない。けど、これで私に被害が及ぶなら話は別だ。
「じゃ、また帰りにね。奏舞」
「うん」
奏舞のことだから、離れたくないとか愚痴をいいながら教室に入ると思っていた。昨日何かあったのだろうか。空舞に聞こうか悩む。
教室に入ると、転入生が既に席についていた。確か名前は…光線みたいな感じだった。空舞が昨日、話しかけなくていいと言っていたから無言で席に着く。ランドセルから連絡帳や教科書を出していると、声をかけられた。
「お前、人に興味ねーの?」
朝だ。普通はおはようとかやっほーとか、それから話を切り出すだろう。コイツはそれをすっ飛ばして、なんならほぼ初対面だということも気にせずに言ってきた。その態度に少しだけイラッとしつつも、子供の言うことだと自分に言い聞かせた。
「アンタに関係なくない?」
自分に言い聞かせた、つもりだ。
「いや、転入生だぞ?普通は声かけるとかなにかするだろ。なんでしないんだよ」
「え、転入生って特別だと思ってんの?全然そんなことないから。自意識過剰やめなよ」
「は?お前ほぼ初対面の俺にめちゃくちゃ言うじゃん。優しくねぇな」
「その言葉、そっくりそのままお返しするよ」
冷静にと思ったけどここまで言われたら言われっぱなしになるまい。光線くんはそのまま黙ってしまった。
「お前、頭いいな」
「え?」
「気に入った。これからよろしく」
「えぇ〜…」
なにそれ。少し、というかだいぶ合わなさそうだ。
光線くんの言動に引いていると、空舞がいつの間にか私の後ろに立っていた。
「空舞?」
「愛楽と仲良くしてくれてありがとう。和倉光平くん」
「誰?」
「相模空舞。愛楽の幼なじみだ」
「へー。愛楽っていうんだ。いい名前だね」
「そうかな。光線…じゃなくて光平もいい名前だと思うけど」
「光線?」
なにか変な感じだ。
「光平くんは隣の県から引っ越してきたんだよね。親の仕事とか?」
「そう。愛楽ちゃんって他とはちょっと違うよね」
「愛楽、あっちに行こう」
「え、なんで?」
「愛楽ちゃんは今俺と喋ってんの」
「それはどうかな」
あぁ、朝の双子と同じ感じ。バチバチだ。
#受け攻めどっちもおるよ
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田中なす@思想強め
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コメント
1件
第5話読みました!双子の間のピリついた空気、すごく気になりますね…。あと転入生の光平くん、いきなり「気に入った」ってズカズカ来るタイプなんだ、と思ったら空舞も出てきてバチバチ始まって、愛楽ちゃん大変そう(笑)。「自分に言い聞かせた、つもりだ」のツッコミ好きです。この空気感、続きがすごく気になります!Luluさんのキャラ描写、いつも丁寧で惹き込まれます🥀