テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
皐月side
真っ暗だ……。
全て真っ暗で、何も見えない……。
俺は……死んだのか?
死んだとしたら俺は地獄行きだよなぁ……。
あーあ、折角掴んだ幸せだったのに…。
何も出来なかったや……。
梅宮や桜にも…感謝伝えてねぇのにコレかよ……。
ざまぁねぇな……。
………ッ、ちゃんと好きって言えばよかった……。
心の底から愛してるって……伝えればよかった、伝えなきゃダメだったのに……。
馬鹿だなぁ俺、相手からの気持ちだけ貰って返せないなんて……。
…っき!
…っつき!!
声が聞こえる…。
周りを見回しても何も見えない…。
真っ暗なまんま……。
とうとう幻聴まで聞こえてきたわ……。
もうダメだなぁ……。
皐月ッ!
皐月さんッ!
何だよ…もういいって…、幻聴だって分かってる、もう期待させんなよ……。
このまま寝かせてくれ…。
?暖かい…、誰かに掴まれてる手が…とても暖かい……。
梅宮side
必死だった、皐月が刺されたって聞いて…、直ぐに病院へ向かって…。
でも、医者からは…目を覚まさないかもと、告げられた。
俺や皆が一生懸命話をしたり、少しでもとマッサージをして力になる様に頑張ってきた…。
でも、ダメだった。
皐月は全く目を覚まさない。
梅宮「…何でッ、皐月ばっかり不幸になるんだよッ、ダメだよ、お前は英雄(ヒーロー)なのにッ!」
俺はそのまま皐月の手を握って額までもっていって懇願する。
皐月『…う、うめ、みや?』
梅宮「皐月!?目が覚めたのか!!?大丈夫か!?どっか痛いとことかないか!?」
皐月『強いて言うなら…お前の声がうるさい。』
梅宮「ご、ごめん……。でも、心配だったんだ。ずっと目覚まさないから…。」
皐月は俺の顔を見ながら
皐月『…そっか、お前達が俺を導いてくれたんだ。』
梅宮「へ?」
皐月『実はさ…、俺ずっと暗闇の中に居たんだ。でも声が聞こえて…光が見えたんだ…。その光に導かれて俺は今ここにいる…。ありがとう。導いてくれて。』
梅宮「もう二度と…1人にしない。俺がずっと隣に居る、だから…俺に守らせてくれよ。」
皐月side
真剣な顔をして言ってくる梅宮に笑ってしまった。
皐月『ははっ、まるでプロポーズだな!』
梅宮「そうだ、付き合うんじゃない、結婚して欲しい。」
皐月『…は?』
梅宮「これ以上皐月を傷付けたくない、だから俺が守りたい、この先もずっと。二度と危険な目に合わせない。俺が全部から守る。だから、この手を取ってくれないか?」
梅宮の言葉は嬉しいし真っ直ぐで嘘をついてない。でも。
皐月『……気持ちは嬉しい、でも無理だ。』
梅宮「何でか聞いていいか?」
皐月『俺らはこの町を守るために居るんだろ?それに総代であるお前が恋人なんて作ってみろ、町か俺を選べと言ったらどうする?無理だろ。お互い3年なんだ、卒業して、それでも俺の事好きならまた告白受けてやる、それまでは総代として頑張れよ…。』
梅宮は暫く黙ったまま
梅宮「…分かった、俺の気持ち忘れんなよ。」
皐月『はいはい、また今後な。』