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アイスを食べながら歩き出した
まだ11時
あたしは考えたことがある
「恋羽音」
恋「ん?」
「あたしら、生きづらいから家出したんだよね」
恋「うん、そだよ」
「じゃ、一緒に死ぬ?」
恋「うん、いいよ」
「いいの?ほんとに」
恋「いいよ、ちーが一緒に居てくれるなら」
「うん」
アイスを食べ終わってまた歩きだす
恋「ねー、ちぃ」
「なに?」
恋「うちね、ちぃのこと好きだよ」
「わかってる」
恋「親友じゃないよ、一生を共にする仲の方」
「ッ」
あたしは…いつの間にか泣いていた
こんなにも愛してくれているなんて
嬉しかった
寂しい心が満たされた気がして
でも
あたしも好きだったから
わかってる
あたしら以外の人が聴いたら
レズビアンとかキモイとか行ってくるけど
こんなに優しい、か弱い女の子に言われるのが嬉しい
恋「ちぃ、どーしたの?よしよし」
「ううん、嬉しかった」
「恋羽音、付き合って欲しい」
恋「もちろんだよ!」
「…よろしくね」
恋羽音は頷いた
歩いていた
田舎の方に来たけれど
道は知っていたし別に
道の端に花が咲いていた
「ルピナス…」
恋「あのお花?」
「うん」
あたしは道の端に生えていたルピナスをとった
「恋羽音、あげる」
恋「い、いいの?」
「いいよ、恋人記念」
恋「ありがと」
やっぱり恋羽音は可愛い
昔のいじめなんて忘れるくらい
蹴られて
殴られて
水をかけられて
掃除、水やり、すべて押し付けられて
無理やり学級委員にされ
教科書も破られた
ジャージ、靴箱、机の中に画鋲も入れられた
机に落書きをされて
スノードロップの花を置かれた
スノードロップの花言葉は知ってる限り
《あなたの死を望みます》
落書きは
八方美人、イキリ、陰キャ、ブス、デブ、消えろ、死ね、とっとと死ね、消えたら?
おブスなちふゆちゃん
いろんな悪口が書かれていた
しんどかった
まだ高校1年なのに
誰も心の支えにはなってくれなかった
唯一、恋羽音だけが心の支えになった
同じで
小学生のころから虐められていた
小中高と虐められたけど
高校まで耐えたあたしを、
両親は学校を休ませてはくれなかった
褒めてくれなかった
あたしが不登校になってから
疫病神だの、失敗作、ゴミ、言いたい放題
挙句の果てには殴られる
蹴られる
とんだクソ親
社長だからなんだ
副社長だからなんだ
嫌いなんだよお前らみたいなの
自分の見栄のため
子供に完璧を強制するやつ
そのせいで疲れる