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「若い子がさ、“今の世の中生きづらい”って言うけど、アタシらにもめっちゃ生きづらいよね?」「わかるわかる、あれでしょ?レジとかの」
「そ、そ。自分でピッてやるの苦手だし、モタモタして後ろに行列作っちゃうと、更におかしなことしてエラー出してさ、店員さんが走ってきたり?」
「あれなぁ、ウチも苦手でさ。店員さんがいるとこ探して並んじゃう。別に待たされたって平気だしね」
「アタシさ、この前眼鏡屋さんに行ったのさ、新しいメガネ作りに。2年くらい前にも行った事あるから、簡単だなって思って。そしたらさ、お店に入ってフレーム選んだりしてるのに、店員さんがだーれも寄って来ないのよ。近くにいてもまるで視界に入ってないみたいに」
「どゆこと?」
「仕方ないからこっちから声かけたら“そこで受付してくださいね、その順番でお伺いしますから”って。なんか受付する機械があってさ、よく回転寿司にあるようなやつ。だったらそれを早く言えっての。受付してないとアレだな、空気と同じ扱いを受けるって知ったわ」
「それは無駄な時間過ごしちゃったね」
「すみません、こちらで受付をお願いしますって一言言ってくれればいいのに、まるで“こんなことも知らないの?だからオバサンは…”って言ってる顔に見えたわ」
「それは被害妄想でしょ」
「そもそも客がウロウロしてたら気づけよって思うのはアタシの甘えなの?」
「わかる気がする、店員さんにはマニュアル通りにしか動かない人いるわ、動けないというべきか」
「このファミレスだってオーダーは店員さん来てくれるけど、配膳はロボットだもんね」
「真由美ちゃん、ここね、オーダーもスマホからなのよ。真由美ちゃんがピンポーンって、店員さんを呼んだだけ。スマホが使えないお年寄りと子どもには店員さんが対応してくれるけど」
「あらま。悪いことしちゃったかしら?」
「まぁ、いいんでない?あちらさんもお仕事なんだし」
「ここの支払いさ、割り勘にしよ、PayPayで」
「おやおや、スマホは意外と使いこなせる真由美ちゃんですね」
「コレくらいのスマホ操作はアタシにもできるのよってとこ、見せとかないと」
「え?誰に?」
「コイツに」
『グリル鉄板焼きお持ちしました。お皿が熱くなっておりますので、お気をつけてお取りください』