コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「…………」
少女は考えた
何故あの猫が喋ったのか
何故私の前に姿を現したのか
そもそも何故此処に案内してきたのか
案内?
何故……案内してきたのか?……
そもそも何の為にお母さんは…………
案内されるようにお母さんが………
わざと?
……………………
少女は考えたくなかったのか考えを止めた
暫くすると居荒が来た
『夕飯だ』
そう言うと小屋に上がって少女に夕飯を渡した
「ありがとうございま……す」
『………………』
『はぁ………………』
居荒がため息をついた
と、思えば
『御前は本当に悩みを隠すのが苦手なんだな』
と言った
「ぇ…………… 」
『悩みがあったら言えと言ってるだろう?』
少女は悩んでいる事を直ぐに見透かされた事に少し驚いた
「あの……」
「…………どうして私はお母さんに階段の所に連れてこられたのかなって」
『…………』
居荒は少し考える
『御前、此処に連れてこられた理由を知りたいか?』
居荒は言う
「ぇ?」
そんなに焦らすものなのか?
そんなに重い事なのか?
少女は不安に思ったが、
「……はいッ」
と、答えた
『はぁ…そうか 』
『では、話そう』
『御前が此処に連れてこられたのはな…………』
ガシャッ!!!
鈍い音が響いた
「!!! 」
少女と居荒は驚いた
が、居荒は
『御前は此処に居ろ』
と言い、直ぐに立ち上がり外に出た
『何をしに来た』
茂みに向かって問う
[…………]
『黙ってないで話たらどうだ 』
[相変わらず容赦ないねェ]
猫だ
『で、何をしに来た』
[もう直ぐだろう?]
『その話はしないはずだ』
[ハハハッ 分かっているよ]
猫は笑う
『冷やかしなら帰れ』
[冷たいなァ もうちと構ってくれても良いのだぞ?]
『帰れ』
[はぁ…………]
[‘‘荒居‘‘さんよぉ]
『ッ!!! その名を呼ぶなッッッ!!!』
居荒の怒鳴り声が森に響く
[ッ……うるさいなァ]
[どの道あの少女に話す予定だろう?]
『…………』
[まぁまぁ、話に混ぜてくれよ]
『はぁ……邪魔をしたら直ぐに消す』
[おぉ怖い怖い]
そう言い居荒は小屋に戻る
[クククッッ]
猫は喉で笑うと居荒に続き小屋に入って行った
「え?」
少女は再度驚いた
居荒があの時の猫を連れて来た
「その……猫…さんは?」
少女は居荒に聞いた
[様でも良いのだぞ?]
『黙れ』
あの音の正体はこの猫だったのか?
「何……で?」
『そこの茂みに居た』
猫は少女の膝の上に乗ろうと思ったのか少女に近ずく
『其奴に触れても消す』
猫は足を止めた
[はぁ……御主は縛ってばかりだな]
猫はそう言うと居荒の膝の上に乗る
『…………』
[落ち着くのぅ]
猫はゴロゴロと喉を鳴らした
[さぁ、早く話したらどうかのぅ?]
『はぁ……』
「聞く準幅は出来てますッ」
少女は覚悟した
[彼奴もそう言っているのじゃ 早ぅ話せ話せ]
猫が急かす
『分かった分かった』
『………… 』
『御前が、此処に連れてこられたのはな…………』
【続くよッ☆】