テラーノベル
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㎎
#Mrs. GREEN APPLE🍏
こんぶ@ミセス推し
231
エキゾチックモンスター
679
もっとサクサクと読める推しの栄養を受け取れるてぇてぇ物語を作れるようになりたい人望です。
チャットノベルとやらを始めて見たんですけども。
使ったことない。使い方がわからへん。
使い方を教えて、と悲鳴をあげているのでそのページで誰かご教授願います。
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この世界に来て、数日が経った。
謎の声が言っていたことは概ね理解した。BLゲーム。攻略対象。クリア条件。……ふぅん。
窓の外を眺める。空は青い。前の世界と変わらん。ゲームの中に入ったというより、ゲームの世界線に来た、という表現のほうが正しいようだ。
女の子を攻略するならまだしも、男ねぇ。
どうせ誰かがクリアしてくれるんだろう。それまで待っていれば良いのだ。
ut(ただし、全員がそう考えていないときに限る、なんてね)
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いつもはふざけていたりすぐ遊びたがったりする彼だが、授業中は人が変わった用に静かに取り組む。
根の真面目さが前面に出て、集中して話を聞く。……たまに寝ていることも内職をしていることもあるが、それも愛嬌。
カリカリと某爆発するキャラクターのシャーペンを動かすゾムの横顔を眺めながら面白くもない先生の朗読を聞き流す。
てか朗読なのに書くことあるんか。内職とか落書きでもしてるんか。
目を細めてノートを覗き見ると、朗読の内容をノートに書き写していた。
……真面目やん。
こうしてゾムを見てみると、いつもはフードに隠れていてよく見えない顔も美丈夫な二枚目面だとわかる。
口は小さく眉毛も薄い。黒目がちの瞳を守るまつ毛は長い。
喉仏は意外と浮き出ていて、肌は白め。髪の毛は猫っ毛で触ると気持ちよさそうだ。
攻略するならこういう奴がええな、なんて思ったりして。
シャオちゃんは誰を攻略するんやろな。やっぱロボロとかか。いや、意外にチーノとかショッピくんとかも……。
sha「………ゾムにするか……」
思わず視線をシャオロンに向ける。
シャオロンはゾムの方を見ていた。目線が合う前にすっと前に戻す。
まぁシャオロンがゾムを攻略するのを側で見ていて攻略の手助けでもしていればええか。
チャイムが鳴る。
zm「あ〜終わった!シャオロンどこ行く?」
sha「購買」
zm「俺も行く〜」
ぱたぱたとシャオロンの後を追うゾムを目で追う。
sha「大先生は?弁当ある?」
ut「俺今日は購買なんよな」
zm「俺水筒もう少ないしジュース買お」
ut「俺塩パン」
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それから数日。
シャオロンはスポーツドリンクを差し入れたり、廊下で呼び止めたり、休日は遊んだり、なかなかにマメに攻略していた。
ゾムはゾムで、シャオロンに絡まれるたびに困ったような、でも嫌がってはいない顔をする。
sha「大先生、今度俺ゾムと遊ぶんやけど大先生も来る?」
ut「来てええのん?」
sha「逆に来たらだめな理由ないわ!」
ゾムを攻略するのに俺は邪魔なはずだが、それでも俺を誘うシャオロンからは根の優しさが伺える。
ut「……いや、俺はいいわ」
sha「まじかー」
zm「えっ、大先生これへんの?」
sha「じゃあショッピ辺りも誘うか」
……ショッピ。
クラスが違うからあまり関わっていなかったが、ショッピは今どうしているのか久しぶりに話してみるか。
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shp「アイツ、全然攻略できへんねんけど…!」
彼は彼でチーノの攻略に苦戦していたようだ。
shp「この世界が始まった時にお互いPLやって気づいたんすけど、でもチーノは攻略するきゼロで。なら俺がチーノを攻略したろう思っても親密度は上がっても友情しかうまれんくて。」
ギャルゲやら乙女ゲーに疎い彼らしい悩みだった。
shp「大先生はどうなんです?」
ut「今、シャオロンがゾムを攻略しとる。なんなら今日一緒に遊んでるで」
shp「あー、確かに俺のLlNEに『ゾムと遊ぶけど来るか』って来ましたね……」
そう、今俺がショッピと話している間にもシャオロンはゾムと親密度を深めていて、ゾムはシャオロンに笑顔を向けていて……
ショッピはエナドリを一口飲み、テーブルに置いた。
shp「じゃあ攻略する気はないと。……でも気をつけてくださいね?この世界なんか……やばいっすよ」
彼が言うには、恋愛ゲームの世界なだけあって恋心を抱きやすくなっているそう。
shp「チーノの笑顔でキュンと来て。最初はサクッと攻略したろうって思ってたんすけど、攻略しているうちになんだかしっかりと攻略せな、って思い始めて…やっぱ俺今、この世界のコマンドに踊らされているんだな、って思いましたね。」
別れ際、彼は言った。
shp「大先生もいるんじゃないですか?攻略したい人」
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相変わらず、この世界でも女の子は可愛かった。
廊下で声をかけたら笑ってくれた。購買で一緒に並んだら照れてくれた。放課後に少し話したら連絡先を交換してくれた。
寮の廊下を歩いていたら、ゾムの部屋の前を通りかかった。
コンビニで見つけた新作菓子が鞄の中にある。彼女への土産のつもりで買ったやつだが、味見をしてもらおうか。ゾムも気になっていると言っていたし。
トントン、とドアをノックする。
zm「……はーい」
少し間があって、ドアが開く。風呂上がりなのか、髪が少し湿っていた。フードを被っていない顔は珍しい。
ut「よ。暇か?」
zm「……暇やけど。なんで大先生がここに」
ut「面白いお菓子見つけてん。彼女にあげたいから味見してや」
zm「……それ、俺が気になってたやつやん!……てか大先生ここでも女遊びしてるん?」
『ここでも』という言葉に引っかかったがお菓子の袋を渡すと目を輝かせた。
一つつまみ、口にいれると美味しかったのかこちらを見て両手でサムズアップをした。
zm「もう一個!もう一個大先生!」
一つつまみ、ゾムに口を開けるように言う。素直に口を大きく空け、餌を待つひな鳥のようにこちらを期待のこもった目で見つめる。
また一つ、美味しそうに口をもごもごさせるゾムに疑問を問いかけた。
ut「ゾムって潔癖症やんな。指でつままれたもん嫌やないん?」
zm「だって大先生の指やん」
今度はつまんだお菓子を俺の口に向けてきた。おとなしくそれを食べると嬉しそうにくふくふと笑った。
袋に入ったお菓子をもう一つつまんで口に含む。
そして、ゾムに顔を近づけてゾムの顎をつまんだ。
zm「らいせんsっ」
ゾムの小さな口の中に舌をねじ込む。
お菓子を舌から舌へと移す。
ついでにゾムの口内も乱す。
舌と舌の触れ合うと緊張するような気分になる。
舌はやっぱり何故だか、『触れている』感が強い。
幼い頃シャオロンと舌の先っちょをちょん、としてすぐ離すゲームをしていたのを思い出した。
zm「───ぷはっ、はっ、っ、」
ut「潔癖症的にはそれどうなん」
zm「………」
ut「なあ」
zm「………ぉえ、」
ut「……かわええなぁ」
加虐心とはなにか違うような気持ちが掻き立てられる。
『ゲームのコマンドに踊らされている』ショッピの言葉が脳内に蘇る。
▶
side:zm
やっぱり最近の鬱先生、変だ!
そう思ったのは先日、べろでお菓子をねじ込まれた日から。
なんだかずっと最近はついてきているし、怖い。
疲れたし早く寝てしまおう。
寮に帰って、自室のドアに鍵をさす。
ガチャ
ut「あ、ゾムさんおかえり」
鬱先生が、そこにいた。
zm「………なんで、鬱先生部屋の中にいるん?」
ut「ん?合鍵って知らん?」
zm「………」
声が出ない。足が動かない。
当然のように部屋の中のソファに座っている鬱先生と、廊下に立ち尽くしている自分。
ut「早よ入りや、廊下寒いやろ」
普通の声色だった。怒っているわけでも、焦っているわけでもない。まるで自分の部屋にいるかのような落ち着き方だった。
それが余計に、怖かった。
ut「……ゾムさん?」
鬱先生が立ち上がる。こちらに向かって歩いてくる。一歩、また一歩。
逃げなければと思うのに、足が言うことを聞かない。
鬱先生がゾムの顎をすっと持ち上げる。
ut「かわええなぁ」
その一言に背中がぞわっとした。
鬱先生に腕を引かれ、おぼつかない足取りで部屋に入る。
冷や汗がどばっと出て息が詰まる。
ut「風呂行きやー」
なすがまま、言われるがまま。
ut「シャンプーきれてたから買っておいたで」
ut「そう言えばそろそろトイレいきたいんちゃうん?前に行ったのって15:24やろ?今18時ちょいすぎやん。」
ut「今日は洗濯担当の日よな」
全てを知り尽くされているようでこっちは何も相手のことを知らなくて。得体のしれないものが足にべったりと張り付いて寄生を始めているような気分だ。
zm「……しゃお、ろ……」
ut「今、なんでシャオロンの名前呼んだ。」
鬱先生の目が一気に冷える。
zm「……ごめんなさい、」
ut「あ、すまん、謝ってほしいわけちゃうねん、すまんな?」
沈黙が落ちる。
ut「なぁゾムさん。俺のこと嫌いなん?」
zm「……」
ut「そっか」
嫌いだと言えなかった。嫌いかと問われれば、嫌いではないのかもしれない。ただ怖い。それだけだ。
ut「また来るな?」
zm「……」
ut「返事」
zm「……来んといて」
▶
それからも鬱先生は毎日来た。
最初は怖かった。次に面倒になった。そのうち……慣れた。
慣れてしまったのだ。困ったことに。
ソファに座る鬱先生の隣に、気づけば自然と座るようになっていた。鬱先生が部屋にいない日は、なんとなく落ち着かなかった。それが嫌だった。
あとシャオロンには呆れられている気配を感じる。鬱先生がほかの人の前でも遠慮なくあからさまに人と話すと遠ざけたりするからだ。
シャオロンに「お前はもう諦めるわ。どーせそろそろ大先生がクリアするやろし」って言われた。
ut「ゾムさん、なんか言うた?」
zm「……なんも」
鬱先生がスマホを眺めながら答える。こちらは見ていない。
今日はいつもよりスキンシップが少ない。隣に座っているだけで他はゼロ。
……寂しい。
あんなに怖かった、いや今も怖い鬱先生に甘えてみようかと思ってしまった。
一回だけ、甘えてみようかな。
zm「……なぁ」
ut「ん?」
zm「……かまって」
スマホを眺める手が止まった。
ut「……そんなこと言うてええんか?」
少し驚いたようにこちらを見つめた後、口を開いた。
低い声だった。いつもより少しだけ、温度が違う。
zm「……ん」
ut「文句言わへんよな」
▶
zm「〜〜〜、大先生、やって、もっと、ちゅーもしたっ、〜〜〜っ///」
ut「……ゾムさんが言うんやったらしゃーないな」
▶ut√:陥落エンド
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尚、翌日
zm「大先生、口移し……ごめん、俺いやや、ごめんなさい…」
zm「っ、!?………触らんといて」
ut「まだ俺を怖がっとるんか」
コメント
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うわ、この第7話、めっちゃゾクゾクしました……! 「かわええなぁ」って言いながら徐々に囲い込んでいく鬱先生と、慣れていくゾムの心理描写が生々しくて。ショッピの「コマンドに踊られる」発言が終盤で効いてきて、これは自分も同じ流れに乗ってるんじゃないかって考えさせられました。 ラストの陥落後のゾムの混乱がまたリアルで……続きが気になりすぎます。人望さん、巧みな心理描写ありがとうございます!