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第1話「出会い」
天使だ-
君を初めて見た瞬間そう思った。ふわふわの白い髪。透き通った肌
そして、今にも消えてしまいそうな可憐なその姿
まるで体が動かない。
君のことしか見えない、君のことしか考えられない
そんなことを考えていると君が近づいてきた。僕は困惑した、何故こちらに来ているのだ?僕に何か用があるのか?頭の中が「?」で埋め尽くされた
すると君は何か言葉を発した。なんと言ったのだろうか?
君がなんと言ったのか気になる
気になる
気になる
気になる
気になる
き に な る
君はぴたりと僕の目の前で止まった、そうしてもう一度何か言葉を発した。
すぅ…
「おまえなにこっち見てんの?」
え? 一瞬、思考が停止した。今、なんて?と思わず聞き返した
すると
「だからなにこっち見てんだよ!」
聞き間違えじゃなかったようだ。信じられなかった、君からそんな言葉が出てくるなんて思いもしなかった。それと同時に思った。
は?
初対面の相手にそれは無いだろう、ただ見ていただけなのに
いくらなんでも酷すぎやしないか?幻滅した
「チッ」
君は舌打ちをした、思わず口に出ていたのだろう。まぁ、いきなりあんなことを言われたんだ、無理もない
「あのなぁ、普通知らねえ男にジロジロ見られたらキモイだろ、男が男に見られてときめく?禁断の恋?うるせぇよ、俺はゲイじゃねぇ!」
なんなんだこいつ僕は先程までどこのどいつに見蕩れていたのだろうか、
……
ん?待てよ、今こいつ、「 “俺” はゲイじゃねぇ!」と言ったのか?
こいつ、もしかしなくても、
「ん?あぁ、俺?男だけど何か」
2度目の衝撃が走った。本当に僕は何をしていたのだろうか、
「なぁ、お前何歳?」
え?
「だから!歳!何!」
16だけど何か…
「え、お前マジで?ウケんなw」
何が面白いのだろうか
「だってお前、その見た目で16?老け顔すぎんだろw」
さすがにこれは頭に来た。
そうゆうお前こそ女みたいな顔してんな
「え、つまり可愛いってこと?うわ、お前可愛い男好きなの?」
「キモ」
は?マジでなんだ、こいつ。僕はそこから立ち去ろうとする。
すると、
「ちょ、まて!」
何を待てと言うのだろか?さっきまで散々言っといて
「いや、それは悪かったけどさぁ、俺今、家ないんだよね」
何を言っているんだこいつは
「お願い!だって俺より顔面偏差値が低いんだから、俺の言うことは聞くべきだろう?だからさ、お願いだよ…」
大きな瞳がこちらを見上げてくる。こいつ、自分の顔の使い方を分かってやがる、まぁ、言っていることはめちゃくちゃだが、
はぁ、分かったよ
「え、まじで?チョロ」
なんなんだこいつは本当に。でも、無理だ
「は?どっちだよ」
僕も自分の家がないんだ
……