テラーノベル
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全ては、娘を不治の病から救うためだった。
それなのに、この男は今、冷たい独房で死を告げられる時を待ち続けている。
「…私は、何も間違っていなかったはずだ……」
男はいつも、口癖のようにそう呟いていた。しかし、芯のある言葉とは裏腹に、その姿は脱け殻のようだった。虚ろな瞳は常に壁の一点に貼り付き、指先は無意識に震えている。
彼の世界は、既に崩壊しているはずだった。それでも尚、自分の正しさだけは、黴のようにこびりついていた。
─これは、家族を想い続けていたはずの男が、独房に入るまでの十三年間の物語。
コメント
1件
読み終えたわ…これ、最初から心抉られる雰囲気がすごいね。 「全ては娘のため」って動機がもう重すぎるし、それでいて独房で死を待つって描写が切ない。「何も間違っていなかったはずだ」って呟くのに姿は脱け殻…このギャップが物語に引き込まれる理由だわ。 13年間の物語がどう転んでいくのか、めちゃくちゃ気になる。家族を想うことの裏側にある、人間の業みたいなものを感じた。続きが楽しみ🔥