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「俺たちはな。
昔、アキラに、助けてもらったんだよ。
当時からこの街にいるやつは、当然、アキラのことは、覚えてるだろうな。
あとで話すが、この街で大事変があったんだ。それが関係してる。
そして、ユメよ!
お前のことは、俺がここの領主になったときに、アキラから聞いている。
もちろん、これは俺だけだ。
お前が来ることがあったら、よろしく頼むとな。
ザークには、万が一を考えて、伝えてあるので、この街で知ってるのは、俺たち2人だけだな。
そういうわけでな、俺はお前たちを助ける責任がある!
ただ、どういうわけか、年齢が合わないんだよな。アキラとどういう関係か、一応聞いておこうか?」
「……マサアキラは、父親です。」
「だよな。うーん。」
「その辺、どうなってんだ?」
どうしよう。この人たちは、信用できそうやけど、どこまで、喋っていいんかわからん!
「ユメ!この小僧たちは、信用してもええんとちゃうか?
ほんまに親切で言うとるんが分かるさかいにな。なんせ、神の使いやさかい。」
この人、嘘発見機として使えそうやな。ふふ。
「はい、僕は今日、違う世界からこの世界に来ました。そして、そのときに、若返らせていただいたんです。なので、昨日までは、40歳だったんです。
この世界に来てからは、まだよくわかっていないんですが、途中で、ハガネさんとコガネさん、あとカグヤ様となかまになりました。そして、カグヤ様に乗って、この街にやってきました。」
「なるほど、アキラの言ってたユメの年齢と合ってるな。
それじゃ、こちらは、アキラの話をしてやる。
あいつは30年前に、ここに来たんだ。
当時40歳だった。
10歳年上だったんだが、最初から打ち解けてな。
あいつも気さくな奴だったんで、気が合ってな。
あいつは、ニホンという国で、一度他界したが、こちらの世界にニンジャとして転移したと言ってたな。
この街に来た時は、なかまのガマヒメと2人?だった。
最初は何もわからず、戸惑ったようだが、すぐに馴染んでたよ。」
そうだ。30年前に僕が10歳の時、病気で他界している。
その分、僕が働くまでは、母親に苦労かけたんやけど、その後は、一緒に楽しく過ごしてたんで、まあそれはええやろ。
彼女もすでに半年前に見送っている。幸せやったかなあ?たぶん、ここには来てない。
父親もやっぱり、ニンジャやし、なかまのガマヒメって絶対ガマガエルや。王道や。
美少女なしは、可哀想やけど、既婚者やからな。同情はせん。
「その後、アキラがこの街を去るときに、お前の話を聞いたんだよな。ずっといてくれれば、よかったんだが、7大陸を周って、何かを集めないといけないと言ってな。」
「そうなんですね。そんなことが。ありがとうございます。ところで、8つ目の大陸の話ってしてましたか?」
「おー、そういえば、してたな。行けたら行くわーって言ってたな。
まあ、でも、この世界には、一箇所だけ、行けない場所があるんだよ。
海に囲まれた、空白地帯ってのが。
そこには幻の8つ目の大陸があるんじゃないかと言われているんだ。」
父親が、来てたのはビックリしたけど、たぶん、目的も同じやな。なぜ、同じなんや?
あと、どれくらいかかったんやろな?
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