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4月、東京都立高校に入学した。
「おーい、桃瀬!」
不意に声をかけられた。
声の主は、中学からの友達である保住龍一だ。
「どうした?」
「見たか?クラス表!何組だった?俺、C!1-C!桃瀬は!?桃瀬、何組だった!?」
「お、俺もCだっt」
「まじ!?まじで!?やったーーーーー!!」
(人の話最後まで聞けよ…💢)
保住は、中学の時から、人の話を最後まで聞かない奴だ。
そのせいで、よく忘れ物で先生達の怒りを買っていた。
「教室、行くぞ。」
「あ、ちょ、ちょっと待って、って!」
C組到着
「中にいる人、少ないね。」
引き違い扉の隙間から中を覗いていた保住は、静かに扉から離れてから言った。
「確か、C組には、男子12、女子12の計24人いるはずだ、まだ来てないのか?」
「中入る〜?」
少し不安気な保住。
「そうだな、行くか。」
そう言うと、俺は、取手に手をかけ、扉を開けた。