テラーノベル
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⚠腐向けです
⚠朝さんと菊さんのCP(両片思い)です
→よって左右は決めていません。
⚠菊さんの視点のみです
⚠捏造を多分に含みます
⚠日本に炭酸飲料が入ってきた時期、きっかけ共に諸説があります
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炭酸をぐいっと飲み込んで
ごく、ごく、ごく。
「ぷはっ」
チリン、チリと風鈴の音が響く縁側で、瓶ラムネを飲み干した。
「ああ、やっぱり夏はラムネが飲みたくなってしまいますねえ」
「のどがすかっとします」
今年の夏は気温が40℃以上の日が相次ぎ、記録的な猛暑となっているらしい。そんなもんで今年も、まとわりつく暑さがうっとうしくってしょうがない。先ほどまで飲んでいたラムネの瓶も、ぼたぼたと汗をかいている。
今日は国にとっては滅多にないお休みの日。かといって予定もないので、こうして家でぼーっとしている。この歳になると、“なにもしない”ことの贅沢さに気づいてしまうのだ。
いくつも見送っている夏であれ、四季は少しでも楽しみたい質。…なので、少しでも夏らしさを出すため、買い溜めておいた瓶ラムネを一本取り出した。
「ねっ、ぽちくん…」
暑さに耐えかねてヘソ天している愛犬に話しかけてみるが、返事はない。
「なあんて。」
空になったラムネ瓶を見つめる。
カラリ、とビー玉が揺れる。
『菊』
………
…ああ、また。
「…まったく、今年も消えてはくれないみたいですね」
はあ。とため息をついて、半ば投げやりにラムネ瓶を机に置く。そうして逃げるように横になって、額に左腕を被せた。
「…やはり自分に嘘をついたところで、無駄ですか」
ラムネを飲むと、いつも頭の中に。
あのこえが。あのかおが、あの日々が。
ありありと脳裏に浮かび上がってくる。
私の夏に染み付いて、離れてくれない。
脳の中枢に棲み着いては、なくなってくれない。
「…いい加減、見切りをつけたいんですけどねえ」
「はあ…」
風鈴が、ちりん、と鳴る。
ああ、いつからこうなってしまったのだろう。
一体いつから、名を呼ばれるだけで心が躍るようになったのだろう。
一体いつから、隣にいられるだけで満たされるようになったのだろう。
一体いつから、いつから…。
私はいつからこんなに醜い気持ちを抱え続けて、どれほどの時を過ごしたのだろう。
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