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「、おはようございます」
「おはよ。」
「おはよう、。」
いつもの会議室。
その中に、いつもと違うなんとも言えない微妙な空気が流れる。
この部屋に似合うのは、もっと明るい声たちなのに、、、
「みんな来たね」
「今日集まってもらったのは、、、」
重々しい雰囲気の中、社長_ドズルさんが口を開く。
「置き手紙の件、でしょ?」
いつもみんなを明るくしてくれるぼんさんも、今日は真剣な声色で切り出した。
「、そうです。」
「みんなもこの件は知ってる?」
「おおまかな内容くらいなら、。」
「俺も」
「同じく」
おらふくんの返答に、他2人も頷く。
「じゃあ、発見した時の状況と、内容から確認しようか。」
朝早くのこと。
たぶん、5:30くらい。
社長席__つまり、僕の机の上にそれは置かれていた。
“親愛なるドズル社様へ”
手紙はそう綴られた封筒に入れられていた。
折り目一つないその様は、まるで由緒正しい家系からの贈り物のようだった。
ドズル社へと明記されている割には、送り主の記名はない。
奇妙な封筒に違和感を持ちながら、僕は中身を取り出した。
親愛なるドズル社様へ
暑い季節になりました。蝉も鳴き始め、夏祭りなどで街が活気付いておりますね。
さて、登録者200万人おめでとうございます。貴方達のことは、とてもよく存じております。
ただ、わたくしどもは、貴方達の”裏の顔”も、把握しております。
そこで、わたくしから提案です。
貴方達の中の”汚れ”を見つけ、浄化して下さい。
貴方達の中の”ある方”は、わたくしたちにとって邪魔なのです。
貴方達が自ら浄化しないのなら、わたくしたちがあなたの会社ごと空へお送りいたします。
期間は1週間とさせて頂きます。
必ず、5人全員で話し合ってご決断下さい。
良い結果をお待ちしています。
そして、”裏の顔”を持つものへ。
わたくしは、貴方に一度勝利しております。
そして、現在も戦略的に優っております。
貴方がどれだけ強力な力を宿しているとしても、必ず貴方を空へ導けるほどの力を有しております。
それを加味して、ご決断下さい。
_________”貴方達を良く知る者”より
「なんやこれ、脅迫やないか、。」
「丁寧な言葉でしゃべってるけど言ってることやべぇじゃねぇか、、、」
「隠し事のある誰かを見つけないと、ドズル社潰すよってことか、、、だれがこんなこと、。」
内容を始めてきちんと読んだ3人が次々と言う。
もはやこの部屋には、不安、怒り、疑い__
そんな、普段とは真逆の感情ばかりが渦巻いていた。
「ん、あれ?」
「どしたん?おんりー」
「この書き方的に、この5人の中にいるってこと?」
「え、ドズル社の中じゃないの?!」
「ちょ、ぼんさん!急に大声出さないでください!」
「ごめんってドズさん!」
「で、問題はそこだよね」
「範囲は社内なのか、それともメンバーの中なのか。」
「おんりーちゃんは、どうして5人の中だと思ったの?」
「だって、ここ」
「”必ず、5人全員で話し合ってご決断下さい”って」
「目的の人に確実に、メッセージが届くようにってことじゃないですか?」
「、、、これじゃ、社員には届くかわかんねぇもんな。そんな不確定な状況のまま脅迫文を送るとは考えにくい。」
「そう、だから、この5人の誰かに伝えたかったんだと思う。」
「なるほどねぇ〜」
「確かに、おんりーとめんの言う通りかもね」
「でも、だとしたらこの中にいるってことになるやん、、、?」
「そんなこと急に言われて、信じられるわけないよな、、、っ」
「でも、、、手を打たないと、僕らは終わりだ。」
「、、、」
だれも、なにも喋らない。
各々思うこともあるのだろう。
今はただ、疑うことしか出来ない。
「、、、でも、可能性があるなら、社員も調べたほうがいいと思いますよ」
「まだ、この手紙が本当だと決まったわけでもないですし。」
「そうだね、みんなを信じられなくなったらどっちみちドズル社はおしまいだ。」
「じゃあ、とりあえず様子見っすかね?」
「怪しい動きがあったら、とりあえず共有。1人で突っ走って疑心暗鬼にならないでね」
「”絆”を大切に、やね!」
「信じ合って、がんばろう、みんな!」
「「「「「おー!!」」」」」
いかがでしたか?
ちょっと長くなりそうなので分けます!
では、次回もぜひご覧ください!
またね〜