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前回の続き!
「キズナのため、決意を胸に。」中編、スタート!!
話し合いの後は、一旦解散となった。
絆を大切にしていくとは言ったものの、急にこんな手紙が来て、みんな動揺していたからだ。
自分も困惑しているのにみんなの様子を良く見ているドズルさんは、本当にすごい。
とりあえず今日はきちんと休んで、心を落ち着かせる日にするらしい。
みんな、家に帰る。
でも、俺は今、海に来ている。
真剣な顔つきで。
今日の手紙へ不安を募らせながら。
この会社は潰されてしまうのだろうか。
誰かが犠牲になってしまうのだろうか。
俺は1週間後、生きていられるのだろうか、?
不意に、打ち寄せる波の音が耳に入る。
根拠のない安心感が心に流れ込む。
その温かい音をただ何も言わず聞いているうちに、なぜだか俺は穏やかな気持ちになっていた。
ザクッザクッ
波の音の中に、小さな足音が聞こえた。
「よっ!なにしてんの?」
言葉と同時に俺の肩に手が置かれた。
「海見てる。」
顔を海に向けたまま答える。
「海、、、待ち合わせ場所がここって、いいセンスしてるよな」
「俺たちに合ってるかなって思ったから。なんか、始まりと終わりって感じで」
「、、、やっぱ考えてることは同じか、相棒」
「そっか、やっぱりおんなじこと思ってたんだ、、、」
2人同じ海を見ながら、何も話さない。
ただ、これまでの自分たち、そしてこれからの理想について、考えていた。
「ねぇ、俺たちがドズル社の中の”汚れ”だったら、みんなはなんて言うと思う、?」
「そりゃあ、驚きはするだろ。でも、俺らのこと、見捨てはしないんじゃあないか?」
「、だよね、。みんな、優しいもんね。」
「じゃあ、俺からも一つ。」
「もし俺らが消えたら、どんな反応をすると思うか?」
「まずは悲しみが来ると思うよ」
「悲しんで、悔やんで、悩み尽くして。きっとそうした後に、これで会社は救われたんだと気づくんだ。」
「そっか。そうだよな。大切な仲間だもんな。」
「大切な仲間だからこそ、だよね」
「ああ、そうだな」
「絆を壊すのか、”キズナ”を守る唯一の方法だ」
「俺たちのために、全てを投げ出してもらう訳にはいかないもん、ね」
「ねぇ、最後にさ、手紙書かない?」
「、?!ふっwお前も、仲間思いだなw」
「いいじゃん?最後くらい、掟なんて」
「『活動、素性等は死んでも門外不出』か。今考えたら、なんで律儀に守ってたんだろ〜な」
「、、、掟を破ったら、俺だけじゃなく2人とも殺される。だから俺は、掟を守ってた。、同じでしょ?」
「、確かにな。俺らの言葉、行動には、お互いの命をのせていたからな、。」
「でも、それも今日でおしまい。今日は、2人で一緒に掟を破るんだ」
「もう、怯えることはない。きちんと気持ちを伝えていこう、な」
「これは、飛ばないとこに置いとくか」
パシャッ
「隠し場所の写真、みんなに送っといたよ」
ピロンッピロンッ
「さすが、すぐ返信くるね」
「、、、手紙、届くといいな」
「だな」
「じゃあ、決心はついた?」
「ついてなかったら、こんなことしてねぇよ」
「確かに、w」
「ありがとな、」
「急にどうしたの?w」
「最後まで笑えたのは、お前のおかげだよ」
「そんな、感謝しなくっていいよ」
「俺だって、ここまで頑張って生きてこれたのは、大切な相棒がいたからだよ」
「そっか、。ありがとな、相棒」
「じゃあ、いくか」
「ここまで来て、裏切りは無しだよ?」
「もちろん」
「死んでも相棒でいような、おんりー」
「もちろん、!大好きだよ、Men」
パァンッッッッッッ
静かな海辺に、二つの銃声が響いた__。