テラーノベル
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「晴一、誕生日おめでと」そう言って差し出したのはエレキだった。毎年貰うプレゼントが大体色が落ち着いているのは、彼の趣味だろうか?
そんな考えが頭の中で着席する。
「あ、もしかしていらんかった?」
彼は気づかない内に固まった俺を叩き起こすかのように刺激的な言葉を掛けた。
「そんなことないけぇ」
「絶対嘘じゃき…いや、あぁ、でもまあいいや」
彼は何か物言いたげであったが、具現化するのに面倒が掛かると思ったようで話を続けるのを辞めた。
「恋人から貰ったもん、いらないなんてないけぇ」
「ほんま…?」
「ほんじゃぁライヴで使ってあげようか?」
そんな会話を交わした数日前。今、ステージの上で使っている。彼はそんな様子を見て何処となく満足げな表情だった。
彼はライヴが終わるなり楽屋近くですり寄ってきた。
俺達は何年恋人してると思ってるのか…。そのままいちゃいちゃして帰った。
コメント
1件
読み終えました。エレキギターのプレゼント、渋めの色の好みから始まる関係性がじんわり伝わってきて、すごく好きな空気感でした。ライブで「それ使ってあげようか?」と彼女が差し出したプレゼントを実際に使うところ、晴一くんの優しさがにじみ出てて、楽屋で満足げな表情を見せる彼女の姿にもほっこりしました。短いけれど、二人の距離感や慣れた温もりがしっかり感じられるエピソードでしたね。