テスト当日。
先週の金曜日、萩原は学校に来なかった。どうした?とLINEを入れたが、返信がない。少し心配なまま土日は猛勉強した。
いつもと同じで、ただのさぼりだろうかと思ったが、今日も来ていない。テストの日は絶対に来るのに。
みんなが勉強している中、先生が教室に入ってきた。ぱっと前を見ると、『別室 萩原』と書かれていた。体調悪いのか。
「りょうー帰ろー」
テストが終わるとすぐに由依がこっちにやって来た。
「あごめん今日先帰ってて」
「なんかあるの?」
「萩原気になるから顔出そっかなって」
「あー、いつも普通に教室で受けてるのにね」
私は先生に萩原がいる教室を聞いてそこに向かった。
「どうしたの?」
教室のドアを開けると、一人の先生だけがそこにいた。
「あ、萩原、、くんは?」
「萩原くんならテスト受けてさっき帰ったよ。何か用事?」
「あ、いや、居ないなら大丈夫です」
今なら駅まで走って行けばどこかで会えるかなと思ったが、課題を提出し忘れていたことに気づいた。
明日テストが終わった後すぐにまた来よう。
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