テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
その1時間後、11人メンバー全員は就寝したが、MAFMAの寮部屋にてアンアンとツェリンは話をしていた。
ツェリンが部屋の中で薬を一錠飲んでいるところを見たアンアンだった。
アンアン「ツェリン、これ何の薬?」
ツェリン「これ?**『リスペリンドン』**っていう精神薬だよ。私はASD特有のパニック症状を起こしやすくてね、お医者さんに渡された通りに飲んでるって訳。」
アンアン「そっか。副作用とかどんな感じ?」
ツェリン「そうだねぇ。注意が散漫になっちゃうことかな。私はカトリックを熱く集中的に行うから、周りが見えなくなってしまう場合があるんだ。だから指差し確認とかしてるし、ご飯食べ終わったら昼寝して工夫はしてるよ」
アンアン「だから授業の時いつもそうしてるんだね。君がチベットのヤンジンにいた時とか生きづらかったの、その特性で?」
ツェリン「まあね。まあただ私は生きづらくても普通に生きたいから来日して、この全寮制にやって来た。友だちいっぱい出来たいからね。確かに空前絶後エキセントリシティ学園の特別支援学校にはグレーゾーンの人たちも含めて、ASD、ADHD、LDも多いって聞くんだけど、私は普通の全寮制がいいからね。」
アンアン「人それぞれ特性も生き方も、違うから」
ツェリン「アミナグリも私に自分はこう見えてADHDがあるって話してくれたことがあってさ。」
アンアン「アウティングはダメなんじゃないの?ここへ来てそう教わらなかった?」
ツェリン「そうだけど、大丈夫だよ。みんなに話してもいいよって言ってくれたから。」
アンアン「そうなの?あんなにギャルみたいに楽しそうに見えたけど、びっくりだよ。じゃあ彼女が道場で対決する時、ジハードって口に出した時は『脳のブレーキが効かない特性』によるものだったのか」
ツェリン「そういうことだね。だからデニズに『安易にその言葉を使うな』と戒められたからね」
アンアン「きっと彼女がメモ取る時とかの顔を見ると相手を傷つけたのかなって必死に反省してるみたいだったからね。」
ツェリン「今日はもう寝よっか、アンアン?これで私たちの意外な一面を話せてよかったよ」
アンアン「おやすみね、ツェリン」
アンアンの回想シーン
(数時間前の道場にて。MAFMAvsスリークインビーズのバトル。 黒井カラスvsデニズ・ウスマンの対決シーン開始前。
アミナグリ「聖戦(ジハード)でもやるの?!!」
デニズ「アミナグリさん、ジハードという言葉を安易に闘争の意味で使うのはやめていただきたいです。……本来のジハードとは『神様(アッラー様)の道における(自己の悪を克服する)努力』のこと。俺にとっては、目の前の友を守ることこそが、その努力(ジハード)の形だと思っていますから」
アミナグリ「こんなこと言わなきゃよかった…デニズと同じムスリムなのに…不適切なこと言っちゃったよ…」と小さい声で呟くのだった。
アンアンの心の声「アミナグリって何か辛そうに見えるよな…」)
そう考えるうちに目を瞑って寝るのだった。
コメント
1件
うわあ、ツェリンがASDの特性や薬のことをアンアンに話す場面、すごく丁寧で温かかったです。「普通に生きたいから来日した」って言葉にグッときました……。アミナグリのADHDの話も出てきて、彼女のあの“ジハード”発言の裏に特性と反省があったんだなって。あの回想で新たな一面が見えて、すごく好きな回になりました🌷