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放課後。
特に生徒会の用事もなかったので、そのまま帰ろうとしていた。
教室を出て、階段の方に向かう。
⋯なんとなく。
ほんとになんとなくやけど、今日は上の方が静かな気がした。
足が止まる。
……別に、行く理由もない。
ないけど。
気づいたら、階段を上っていた。
屋上の扉の前から、声が聞こえる。
しかも複数。
反射的に、足を止める。
「……だからさ、あれで終わりにするわけないじゃん」
低い声。
聞き覚えは、ない。
「次どうする?」
別の声。
少しだけ笑いを含んでいる。
「同じでいいんじゃね」
また別の声。
軽い調子の相槌。
「場所変える?」
「いや、別にまだあそこ使えるし」
ドア一枚向こうのこと。
距離は近いのに、妙に遠く感じる。
「じゃあ、次も⋯」
言葉が途中で途切れる。
人が動く気配。
息を止める。
足音が近づいた気がして、一歩下がる。
数秒。
やけに長く感じる。
扉は開かない。
「……まあ、それでいいか」
「いつにする?」
「来週」
「早くね?」
「いいだろ、どうせバレないし」
バレない。
その言葉だけ、やけに残る。
心臓の音がうるさい。
しばらくして、足音が遠ざかる。
完全に聞こえなくなってから、やっと息を吐いた。
……なんや、今の。
ドアを見る。
開ける気にはなれなかった。
そのまま、来た道を戻る。
階段を下りながら、さっきの言葉が頭の中で繰り返される。
次も。
同じでいい。
バレないし。
⋯屋上事件。
ふと、その言葉が浮かぶ。
……関係、あるんか?
わからん。
わからんけど。
気のせいやない気がする。
誰かに言うべきか一瞬考えて、やめた。
証拠もないし、説明もできない。
それに、
…絶対、あいつが関わっとる。
内容が何であれ、あいつなら巻き込まれかねへん。
ここで何か言ったとして、あいつが自己犠牲をやめるわけがない。
俺が何を言おうと。
靴を履き替えて、外に出る。
空はもう暗くなっていた。
NEXT=♡1500
言い忘れてましたがフォロワー様200人ありがとうございます!
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