TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する










無事(?)登録を完了した俺は、早速依頼を受けることにした。

いやー楽しいですな。こう、のんびり野草(薬草)をむしるってのは。ん?草に失礼?ごめんごめん。でも、それくらい気が抜けてるってこと。

これ、結構俺的に珍しいんだからな?

「あ、そうだ」

今まで休み無しで魔物狩ってたし、あいつらにも経験させてあげよう。いちばん効果的なのは⋯二度としたくないランキングダントツ1位の徹夜。うん。これだ。

「そろそろ俺が起こした問題に気づいた頃だし、動いてもいいだろう」

あの第2王女には散々やられたしな。

「よし。そうと決まれば計画を立てないとな」

さっさと依頼終わらせよっと。

⋯⋯っ。《魔力感知》の反応?森の中か。

どうやら戦闘中らしい。

『グオオオオ!!!』

『きゃあああっ!』

おいおい、俺いつフラグ起てた?平凡な一日じゃなくなったじゃないか。

女の子の声がする方へ急いで向かう。


「大丈夫か?⋯って、メガオークじゃねーか!!」

叫んだ。誰よりもでかい声で。

どうやら《対魔物系魔法》の魔力が込められていたらしく、メガオークは俺の声でダウン。

なぜ叫んだのか?

それは俺が今まで倒してきた魔物の中で1番多かったからだ。(今回1番類多いな)今回は一体だけだったから良かったが、通常は複数体でいるもの。

倒し損ねたら仲間を呼ばれるわ、デカすぎて森を破壊するわで大変だったのだ。

つまり、嫌な奴。

「出来ればもう出会いたくなかったよ、メガオーク君」

パンパンと死体を叩き、

「あの⋯助けて下さり、ありがとうございm」

「取り敢えず消し炭にするか」

魔法を構築し始める。こいつの為だけにつくったストレス発散魔法だ。

「ちょおっと待ってくださあああい!」

「ん?」

俺の目の前に現れたのでやっと少女に目がいった。(失礼すぎ)

「ごめん。グロイのは流石にまずがったね。もう少し離れたところでするよ」

女の子の前でするのはダメ絶対。忘れるところだった。

「え?いえ、そういうことではなくて⋯」

あれ、違う?

「ああ分かった。仕方がなく普通に燃やしとくよ」

「だからあっ!」

「なんだよ!」

「それは凄く高価な素材が含まれているんです!燃やしたりなんかしたら勿体ないじゃないですか!」

おおう、めっちゃ早口で言われた。でも、こんなクソモンスターに高価な素材があるって?有り得ないね。

ま、この子に免じて今回は許してやる。

「はいはい。俺、黒な。で、君は?」

「あ、私はエルミです」

エルミか。どっかで聞いたことあるな。

確か研究者だったか⋯?

「⋯王城にいた子だよね」

すると、目の前に虫が飛んできたかのようにビクッと体がはねた。

⋯分かりやすいな。

「な、なんで分かったんですか?まさか貴方は私と同じく追放された王城の使いとか⋯?」

個人情報ペラペラじゃん。誰だよこんな可愛い女の子を人質用に育てたのは。

⋯⋯⋯⋯まった。今なんて?

「追放されただって?」

「え、はい」

俺以外にも城を出た奴がいたんだな。なかなか意外な展開になってきたぞ。

「私、知識だけには自信があったんですけど、魔道具や実験具の扱いが下手くそで。きっと邪魔になったんでしょうね⋯。」

「⋯⋯そうか」

全く、俺同様くだらない理由で追放するとは。この国終わってんじゃないか?人員不足になりそう。

「エルミ、お前は悔しくないのか?ムカついたりしないのか?」

「そんな!私が悪いんですし、仕方がないですよ」

⋯⋯ああ、そういう性格ね。

気持ちは分かる。俺が弱いせいで、亡くなった人がいるからな。

でも、そんな自分の気持ちを押し殺すような生活を送っていたら、幸せなんか来なくなる。

「本当にそれでいいのか?」

「え⋯」

「やり返す気持ちぐらい持っとかないと、自分が壊れていくぞ」

「私が⋯壊れる?」

小さい頃から間違った考え方を頭に叩き込まれたのだろう。きっと今俺にある復讐心なんぞ、頭の隅にも無いはずだ。

だから実際に、失うという重さに耐えきれず、自殺までいく可能性が高い。

流石に防がない訳にはいかないだろう?

「はあ⋯。エルミはこの後なにか用事があるか?」

「ないですけど⋯」

「なら見せたいものがある」

「な、何をですか?」

俺は悪魔みたいな顔になっているだろう。笑いがこられられん。

「エルミは研究者だったよな?」

「は、はい」

今から言うのは裏の仕事をしている人にしか分からないよ?

でもこの子なら絶対ピンとくる。確実にね。

「なら、徹夜って知ってる?」

元最強勇者は人外魔法でやり返す!!

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

0

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚