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記憶と面影 ___

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記憶と面影 ___

3 - 第3話 委員会と放課後

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2025年04月02日

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「いいか綾 、!!」

「小さい脳みそによーーーく打ち込め!」



『んもう、なにさ 。滝 、三木 。』




「委員会ではよーくよく気をつけろ 。

いつどこで言い寄られるかもわからない!

それに 、あそこの委員長は 、


あの久々知先輩なのだから!!!!!」





「あの久々知先輩時たら 、生前も__ 」





『….タカ丸さん 、行ってきまぁす』


「うん 、笑 いってらっしゃいっ!」

「気をつけろよ〜!」


『ありがと 、守一郎 。』





三木まで話が長くなろうとしていたから 、

まだ騒いでいるけれど 、先に抜けてきた 。




久々知先輩はそんな悪い人じゃないと思うケド



_________________







「あ 、綾部か 。」


『いいえ、綾部じゃないです 。』


「…..綾 、な 。」


『はい 、久々知先輩 。』





「風紀委員とはまた珍しいものだな」


『僕も 、先輩は豆腐委員会でも

作っていらっしゃるかと、、』


「ははっ 、作ろうとしたさ

でもすぐ却下されちゃって 。」







『 … 残念ながらタカ丸さんは評議ですよ』





「…. えっ? あぁ 、知っているけど 。」


『….僕で残念でしょうが 。

僕にはこの委員会が必要なので 。』




忍たまだった頃 、ある説がたっていた 。



“ 久々知と斉藤は恋仲であるのではないか ”



その先輩方の距離ときたら 、

恋仲で無ければ度肝を抜かすであろうもの


仲良くしてくれるおふたりが

恋仲だとわかったとき 、

あまりいい思いはしなかった記憶






「 … おかしいな

俺はちゃんと伝えてたはずなのに」


『….変なひと』


「 笑笑 」




「ほら 、綾 。風紀委員なら

まず第1ボタン閉めて 」


『苦しいので嫌でーす』


「 …. そしたら無理やりするまでだよ 。」



『ひゃあ 、くくちせんぱいのえっち』




先輩は狡い 。と小さくため息をついたが

聞かなかったきとにした 。





そのあとはこの学校の校則や交通ルールなど

風紀委員ならではのことをした 。



作法委員会と似てると思ってはいったのに

どこも同じじゃあない 。








「…綾はさ 、どうして風紀委員になったの?

俺 、てっきり立花先輩を追うと …… 」



『….あれ 、ご存知ないんですか 。』


「ご存知ない 、ってなに..?」


『立花先輩は 、前世の記憶がおありですが

僕 、綾部喜八郎との記憶がありません 』



「!?」



『なので 、僕がこれ以上

執着する必要もありません 』




「 …. それ 、だれが知ってるの?」


『知らないのが 、

尾浜先輩と雷蔵先輩 、竹谷先輩

久々知先輩だけでしたよ 』



「….三郎 、知ってたんだな」


『はい 、入学式で会いましたから』


「….だからか 、」




『別に 、風紀委員に

なりたかったわけじゃありません

ただ枠が空いてたので来ました 。』



「….そっか 笑」



まるで何かを察したように 、

愛くるしそうに僕の頭を撫でた 。




『….先輩はいつもそうだ 。』


「なにが?」



『…..先輩はお人好しってことです』



「…お前にだけさ 。」



『そのクサイセリフも先輩だけです 。』




「笑笑


綾部 、帰ろうか 」







_________________






「あ!綾部せんぱーーい!!!!!!!」



「おわっ 、兵太夫 …あぶないよ 笑」



「え、えぇ?!お…女の子 、?」


「僕も最初は驚いたよ .. 伝七 。」





最近小学生から上がってきたばかりの

笹山兵太夫に黒門伝七 。


そして 、綾の1つ下の後輩 、浦風藤内 。




「入学おめでとう 、2人とも 。」



ふたりは涙ぐんで 、思いっきり

綾に飛びついた 。



「うわっ … 」


軸がずれ、後ろに倒れそうだった 。





『おっと、危ないよ 。』



「久々知先輩 、」



とっさに体が動いた 。




「…五年い組、久々知兵助先輩 。」


笹山兵太夫が口を開いた 。

3人とも 、片手に綾を抱いているのが

気に入らないのか睨みをきめている 。



「いまは 、二年一組だけどね」



ぐいっと綾が俺の腕から逃げる

ちらっと目を向けると

顔は無でも耳が赤いのがわかる 。



愛おしい 。

豆腐のような繊細さ 、儚さを持ち合わせる

そんな彼女を食べてしまいたいくらい 。



そんな甘い雰囲気を

断ち切ったのは 、黒門だった 。





「聞いてください綾部先輩っ!!」


「….なあに 、綾 .. ね 。」




「あの後 、僕は戦輪を武器に

ある城で先陣をきってました!」


「ぼ、僕はっ..フリーの忍者で、、

絡繰や 、綾部先輩程じゃないけど、

落とし穴でトラップを作りました!」



「うん、うん 。

ふたりはすごいね 。」




そんな3人をみて 、浦風は羨ましそうだ 。

でもプライドが邪魔して 、どうしても

自分も、と言えないのだとわかる 。




『…浦風はどうしてた?』



「.. 僕は 、焙烙火矢でした 。」


「..焙烙火矢 。」



焙烙火矢は 、立花先輩の得意武器だった

きっと 、浦風はそんな先輩をみて

この武器を選んだのだろう 。


「流石 、忍術学園一年は組に教科担任 。


二代目燃える戦国作法 。浦風藤内 。」



「!?

なぜ 、それを … 」



「フリーの忍者は情報が命なのさ」






目を伏せながらそう言う彼女は 、


平野綾ではなく 、綾部喜八郎にみえた 。








_________________


「わっ、いいんですか 、こんなに 。」



『いーのいーの 。

久しぶりにあったから 、差し入れ 。』





「 「 先輩大好きです〜〜〜っ!! 」 」




喜車の術だぁいせいこ〜 とにやりと

久々知先輩に言ってみた 。



「 俺には怒車の術だったのにな 」

と嫌味をいった





自然と自分の口が膨らんだのがわかった


その瞬間 、ぷしゅーっと

ほっぺを鷲掴みにされた 。




「この悪いお口はチャックしないとな?」



そういい近ずいてきた 。




後輩を目の前に 、なんて破廉恥な方 。




3人はわなわなと顔を赤く染めて 、

なにかぶつぶつ言っていた 。





そんなとき 、「う “っ」と鈍い声がした




「いってて 、もう …

痛いじゃないですか 、立花先輩 。」




「風紀委員長が 、学区内で

女子生徒に手を染めているからな」




「 「 「 立花先輩!!!!」 」 」




生徒会長がやってきた 。




あぁ 、もう僕は 。

ただの同じ学校の生徒になってしまったのだ




さっきまで僕にくっついていた3人も

今ではすっかり先輩のトリコ





「あはは!!

やはり 、お前は彼奴そっくりだ 」




そういって兵太夫の頭をがしがしと撫でた




『….立花先輩 、?』





しまった


うっかり口にだしてしまった 。






________________



彼女は 、よく覚えている 。


彼女は 、入学式で色々お世話になったからな




文次郎によれば 、彼女 .. いや彼も

忍術学園に滞在していたと聞いた



あの完璧な私が 、

そんな私が1人を忘れるなどありえない






でも 、彼女が入学してから ..

奴らは随分と変化した 。




口を揃えて綾綾 。



みんな 、今か今かと

獲物を狙うかのような目でいる



そんな彼女は 、私に気があるようだった



だから委員会も

勝手に付いてくるものと思っていた


だが 、実際は風紀委員に入っていた 。




でもどうして私はそこまで

あの女を気にかけていたのだろうか


私はあの女を知らないどころか

むしろ苦手意識まであったというのに




そう思いながら下校をしていると

なにやら見覚えのある姿が

3つ 、いや5つ見えた 。



近くによると 、例の女が久々知に

言い寄られていた 。



何ひとつ表情を変えず 、抵抗だけ見せた



そんなとき 、気づくと私は

弁当入れを投げていた 。






久々知に命中しあそこは離れた 。



自分の行動に驚きながらも

生前 、後輩だったもの達と談笑していると

背後から名前が呼ばれた 。




「….立花先輩 、?」



ばっと振り返ると 、口元を手で押さえ

驚いた表情をする彼女がいた 。




『….またお前か 、』


厄介ごとは面倒なので適当にあしらおうと

腕を組み 、口を開こうとしたのより先に

久々知が口を開いた 。





「すいません 、立花先輩 。

僕の彼女が迷惑をかけましたね 。


どうやら雰囲気が似ていたようで 、

間違えてしまったみたいで 。」



『….は 、?』



「く 、くちせんぱ …」



『…ではなぜ 、私の名を知ってる 。』



「私達風紀員はしっかりとした

礼儀作法も習いますから 。

名前や知識を覚えていくのが当たり前かと 」






元作法委員会委員長に言うのか

とそこまででてきた言葉を飲んだ





そんなとき 、彼女と目が合った




じっと逸らさず見つめる大きな瞳から

自ら逃げてしまった。





その瞬間 、首がぶわっとあつくなった





すこし 、すこしばかり奴らの言う通り

可愛いと思ってしまった 。





ウェーブかかったふわふわの髪

そんな髪を触ってみたいと思った 。



すると 、その髪がふわふわと揺れた




「…せんぱいの嘘つき」


「はは 、でももしかしたらだよ」


「はぁ、」




『な 、なにがだ?』



思わず声を上げると

久々知は口を凹ませ 、彼女は笑った



「僕と先輩は恋仲じゃありません」




恋仲なんて言葉久しぶりに聞いた 。



まるでそれは忍術学園で 、

伊作と恋衣も咲かせ 、語り合っていた時ぶりだ





もしかしたら本当に彼女は


と思っていたら彼女がまた声をあげる





「..でもいまは久々知先輩と帰ってたんです

じゃあ3人ともまたね 。

伝七と兵太夫はケンカし過ぎないようにね

藤内は勉強がんばってね

なんかあったらメールして〜」




そう言って久々知の手を引き帰って行った 。


その後ろ姿をみてズキンと頭に電気が走った







「そんな冷たくしてどうしたんですか!!

はやく仲直りしないと貰っちゃいますよ!!」



「….全く 、何やらかしたんですか。

綾部先輩カンカンでしたよ 、、」



「僕がいない間に色々ことが進みすぎてる 、

綾部先輩は立花先輩ではなく ___」




兵太夫には怒られ 、藤内は呆れ 

伝七は早口で聞き取れない 。



さすがに話を合わせないと

面倒だと思ったので


「あぁ 、また俺から歩み寄ってみせよう」



そういい颯爽とその場を去ってやった







あの女に出会ってからというもの

どうも私は頭痛が酷い 。


そのせいで機嫌がとても左右する




__________________



そんな次の日 、生徒会室に彼女がやってきた



その日は全校評議で 、

評議委員と全委員長が集まっていた




『…..なにをしている 、』




「…..今までのご迷惑を謝罪致します 。

立花仙蔵先輩 。すみませんでした 。

これからは先輩の目に止まらぬよう

過ごしますね 。」





そう言ったあと彼女は 、否

平野 綾はその場を後にした







その後の会議は全員使い物にならなかった




もちろん私もだった









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