「ありがとうございましたー」
僕は顔を真っ赤に火照らせて、少しふらふらしているグガをしっかり支えながら、マネージャーさんの車を降りた。
そして、事務所の近くにあった自販機でお水を買い、グガに手渡す。
「ヒョン…ッ !! ば、ばれたらッ、どうするんですか ッ !? 」
顔を真っ赤にさせ、涙目のグガが震える声で可愛く訴えるもんだから。
少しだけ欲が出てきたが、ここは外だということを再確認して、自分の理性を引き戻す。
「そんな事言っても、グガだってあの狭い空間で感じてたじゃん。」
「ッッ…!! 本当にッ、ヒョンのそゆとこ…嫌いですッッ…」
ふぃと頬を膨らまし、顔をそむけるグガ。
なんか、可愛いんだよな。
怒っていても、やっぱ可愛い。
「ほら、顔赤いじゃん。水飲んで落ち着きなって。」
「…ヒョンのせいですもんッ」
「え、僕何かしたっけ?」
「しましたよッ!!」
「何を?」
そう意地悪く聞き返すと。
「え、えっと…」
と、余計に顔を真っ赤に染めて、もじもじとするのです。
はい、これ、僕の彼女。
「何 ? 言わなきゃ分かんないんだけど ? 僕、何もしてないのにな~」
「ッッ…キ…キ、キ…キス…ッ…とかっ…」
「どんなキ…キスだっけ ? 」
「ッッ…///本当にッ、ヒョン !! 」
「わかった、ごめんってば。でもキスしかしてないし。」
「キ、キス…だけじゃないですよッ!!」
「え、何したっけ ? 」
勿論、覚えてるけどね。
忘れるわけないじゃん。
けど、ぐがの口から聞きたくて。
「キ…キ、キ…キス…ッ…とかっ…く、車の中でッ…さ、触ったりッ…」
「何を触ったっけ ? 」
「ッッ… !!」
途端に顔をもっと火照らせた。
「可愛いㅋㅋ真っ赤じゃん。照れてんだ。」
「ッッ… !!ひょ、ひょんのそういうとこ、すっごく嫌いだっ !!!」
そう言って、タタタッ…と僕を置いて事務所の中に駆けて行ったグガ。
うん、やっぱ可愛い。
なんか、怒ってる顔も凄く可愛いから、ついつい意地悪したくなるんだよね。
男の性ってやつ ?
僕はぐがの飲み残していったペットボトルの蓋を閉めてから、事務所に入っていった。
すると、事務所に入ったすぐのゲートの所で、何故か慌ててるグガが居た。
あ、あの様子は…さてはカード忘れたな ?
「グガ、どうしたの~? 」
どうせ、また社員証カード忘れたんだろうなとか思いながら、僕は普通に自分の社員証を出し、ゲートを通る。
「ひょぉん…しゃいんしょー…忘れましたッ…」
あ、やっぱり。
僕らの会社は、社員証なしでは入れないようになっている。
半年くらい前に、ファンの集団が、僕らに会いたすぎて会社に乗り込んできたから、
それ以降会社の警備員は増え、セキュリティーも厳重になったから、僕ら所属アイドルも社員証というカードを持っていないと入口ゲートを通れないことになってるんだよね。
ゲートを通して、向こう側で涙目になっているグガ。
やっぱ可愛い。
迷子になったウサギさんみたい…ふふっ。
「僕、もうゲート通っちゃったから、先行っとくね。」
そういうと、もっと焦りだす小さなウサギ。
って言っても嘘なんだけどね、僕が可愛い彼女を置いていくわけがないじゃん。
「てひょぉ…にひょぉん…」
すると突然、ポンっと手を叩き、何かひらめいた様子のグガ。
すると、次の瞬間突然、
「ひょぉん、下がっててくださぁい… !! 危ないんで ~ !!」
ん…危ないから…下がってろ… ?
嫌な予感が…する。
そう思いながらも後ろに下がると…
タタタタタッ…ピョコンッ
「あ…。」
やはり、嫌な予感は当たりました。
助走をつけて、タタタタタッ…と走ってきて、高めのゲートを悠々と飛び越えたグガ。
…侵入防止のために、ゲートは結構高さがあるのに…
改めて「黄金マンネ」と呼ばれるグガの凄さを知った気がしました。
「よしっ !! ヒョン、行きましょっ !! 」
…いや、行きましょって…
何事もなかったかのように…
すると突然、会社中にけたたましいアラームが鳴り響く。
あ、これ…完全にやったな…。
「あれ、何 !? 不審者でも来たのかなぁ~? それとも家事とか ? 」
隣で呑気にそんなことをつぶやいてるグガ。
いや、犯人あなただと思いますけどね !?
近くにいた警備員が、こちらにすっ飛んできた。
「えっと…ん?」
凄く戸惑っている警備員さん。
そりゃ、自社に所属しているアイドルが自分の会社に侵入するとは、対応しようにも、戸惑うわな。
「すみません、コイツ…社員証を忘れてしまったみたいで…ご迷惑おかけしました。」
「あ、では一応…確認させてください。お名前は…」
「じょんぐくですっ!」
「グガ、苗字も言って…」
「あー、ちょんじょんぐくですっ 所属グループはBTS」
「わかりました…では、今日だけこの一日パスで会社を出入りしてください。気を付けてくださいね、、、」
「すみませんっ」
「本当にすみませんでした…」
頭を下げ、謝る。
そして、グガを連れて会社の練習室に向かう。
「グガ、トイレ行こ ?」
「んぇ?トイレですか ? いいですよ~」
これから、何をされるのかも知らずに、僕にてちてちとついてくるグガ。
ふふっ、楽しみだ。
社員証を忘れて色んな人に迷惑をかけた分、たっぷり、お仕置きしてやらねば。
いいね数により…続き出すか決めますっ…
前のお話が…なんとなんと1100超えてたんで…
欲張って…♡→1200とか…だめですかね…?
(すみません)
ちなみにリクエストも受け付けてます。。
続き楽しみ!!とか、感想とかのコメントも、めちゃ嬉しすぎて
お話書くときのモチベになるんで…
いつもコメント、♡、ありがとうございますっ
コメント
4件
主さんの物語すごく好きです!
き!に!な!り!ま!す!!!