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〜 wki side 〜
「元貴ー、みてこれ」
「んー?」
今日は久しぶりのオフ。
昼間は3人で買い物に出かけていたけどその後涼ちゃんが単独のお仕事が入ってる関係で夜は2人。 せっかくだし、元貴の家に泊まらせて貰うことにした。
「夢小説、面白いよ」
「あー、例のね?笑」
それまでベッドにうつ伏せでスマホを見ていた元貴は、興味津々な様子でこっちに寄って来て俺のスマホを覗き込んだ。
「みてよこれ、『もっくんとひろぱの夜』だって」
「なにそれ、開いてみてよ」
元貴に言われ、そのタイトルをタップする。
「うわー、すごいね?笑」
「すんごいえっちなやつじゃん笑」
元貴は気まずそうな笑みを浮かべる。
あ、 いいこと思いついた。
「ねぇ、これ試してみる?笑」
「え?笑なにいってんの」
「いいから、ちょっと寝てみてよ」
じゃれているだけのつもりなのか、嫌だよー、なんていいながらも元貴は大人しく横になってくれる。
「えっと、まずはね『元貴の頬にそっとキスをした』だって」
「むりむり絶対やだー笑」
笑って拒む元貴の頬にちゅっ、と口付けてみる。
「っ、え?笑」
俺のいつもと違う気配を感じたのか、元貴はびっくりした顔で戸惑うように俺を見つめる。そりゃそうだよね、幼なじみに急にキスされちゃったんだもんね。
「若井、やめときなよ笑」
動揺したのか急いで起き上がろうとする元貴の肩を両手で上から押さえつける。
「なんなの、どういうつもり?笑」
「何って、ちょっと試してみてるだけじゃん♡」
「えーっと次はー、『開いた口に舌をいれて絡ませる』かあ」
「お前、まじでやめろって」
俺は再び元貴に顔を近づけ今度は唇に何度か口付けてみる。
やっぱり俺、元貴の唇がすきだなーなんて思いながら。
「くち、あけて?」
吸うようなキスをしながら頼むと、元貴は意外とすんなり受け入れてくれた。見ると顔は少し赤くなり、目をつぶって必死に感じてくれているようだった。
少し吐息が漏れている唇の間からそっと舌を差し込むとすぐに元貴の舌とぶつかった。元貴はびくっとしてたけど俺が舌を絡ませると誘導されるように返してくれた。
ちゅ、ちゅぱ、と舌が絡みあい唾液が混ざる音が響く。
このまま全部俺のものにしてしまいたい。そう思った。
「元貴」
「続き、いい?」
元貴はうっすら目を開けてこくっと頷いた。