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「ごめん、若井。俺女の子が好きだったみたい。」
そう言われ、涼ちゃんが離れていく。
待って、行かないで、涼ちゃん!と強く叫んでも遠くなっていった。
追いつかない。足が動かない。走り出したいのに。
「涼ちゃんっ!」
俺は自分の声で目が覚めた。
夢か。最悪な目覚めだった。
何ともリアルで、正夢になりそうなくらいに。
「はぁ……準備しよ。」
俺は気分が下がりながらも仕事へ行く準備をした。
「おはようございまーす。」
といつもよりテンションが低くなってしまった。
いつも先に来ている涼ちゃんと目が合う。
先程嫌な夢を見たばっかりで安心したような複雑のような。
おはよう、若井。と俺に返して言った。
仕事モードに切り替え、いつもと変わらずこなしていく。
また夜、あの夢を見たらどうしよう。夜になるにつれてその不安が大きくなっていった。
仕事が終わり、開放された。
今日だけは終わってしまった。と思った。
この後は寝るだけだから。
あの夢が怖くて眠りたくない。
「若井。」
隣にいた涼ちゃんに声をかけられる。
俺はんーと返事をする。
「大丈夫?」と言われた。
顔に出ていたか。
俺は素直に今日涼ちゃんに捨てられる夢を見た。そう伝えた。
涼ちゃんは驚いて
「え、俺なんて言ってたの。」と聞く。
「女の子が好きだったって。」
俺はあまり思い出したくはない夢を思い出す。
妙にリアルで、明日は我が身、そう思ってしまう。
「若井、今日家行く。」
涼ちゃんは俺の返事も聞かず
帰ろ、と立ち上がった。
2人で帰路につく。
本物の涼ちゃんが居てくれるのは有難いがちょっと複雑だった。
家に着いて
「座るね、若井も来て。」
涼ちゃんがソファに座ってそう言った。
俺も隣へ座る。
「若井、俺女の子は好きにならない。若井だけ。若井が1番大好き。信じて。絶対夢のようなことはしない。」
涼ちゃんは俺を見ながらそう言った。
「うん。ありがとう。涼ちゃん。」
そう言って俺は涼ちゃんを抱きしめる。
夢の中ではこのまま離れていってしまった。
だけど今はずっと温もりがある。
優しい鼓動も聞こえてくる。
涼ちゃんがいる。そう安心できた。
「若井、寂しそうな顔するよね、時々。」
涼ちゃんはハグを少し離し俺を見てそう言った。
そうだったのか。自分じゃ気付かない。
「うん。ずっとくっついてて欲しいし。涼ちゃんに。」
涼ちゃんの温もりを感じると安心できる。
「それ、トイレも?」と涼ちゃんが笑って言った。
「いやさすがに。」そう言って俺は笑い返す。
「ね、若井。今なら涼ちゃんにキスし放題だよ。」
涼ちゃんはふふっと笑って言った。
それはテンションが上がる。
「ん、する、今すぐする。いっぱい。」
そう言って涼ちゃんをグイッと引き寄せて
軽くキスをした。
ふふ、と涼ちゃんは笑っている。
俺はそのあと何回もキスをした。
涼ちゃんからも時々キスをしてくれる。
恋人繋ぎをしてバードキスをいっぱい。
幸せだ。
「俺がどれだけ若井のこと好きか分かってくれた?」と涼ちゃんが聞いてきた。
「うん。分かった。でもまだ全部はわかんないかも。もっと、もっとしよ?」
俺はそう言うと
ふふっ全部分からせてあげる!と涼ちゃんは俺の口に軽くキスをした。
その日、俺は幸せな夢を見ながら朝を迎えた。
コメント
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言葉にできないけど、とっても良い