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【俺達のアルバムに残る方法】
Prolog
若井side
「2人とも、ちょっといい?」
「俺の家の片付け付き合ってよ」
「「…は?」」
元貴が 急に家を掃除したくなったらしく、涼ちゃんと俺を呼んで大森家の大掃除をさせられた
「なんっで俺らが家の整理しなきゃならないんだよッ…」
「まぁまぁ、ちょっと運動だと思ったらいいんじゃない?」
そうだけど、と涼ちゃんに言われた言葉に口を尖らせ返していると
「涼ちゃん若井〜」
と元貴の呼ぶ声がする
「みてこれ、ミセスのアルバム」
「何それ、作ってたの?」
「みんなに教えたことあるけどね、5年前くらいかな?」
元貴が持ってきたのはMrs. GREEN APPLEと書かれたアルバム。中を開いてみると、フェーズ1の頃から最近の写真がずらりと並ぶ
元貴はデジカメを持ち歩いて写真を撮るのが好きだから、風景だけじゃなくメンバー同士で馬鹿やってる写真、泣いてる写真や笑いあってる写真が沢山。
「あれ、元貴、ここだけ空いてるの、何?」
一つだけ、何も無いところがあった
時系列で言うとおよそ五年前辺りだろう
文字を見ると”2020/07/08”と手書きで書かれている、筆記的に元貴の字だ
「あー、それ、ミセス5周年の写真入れようとしたの。でも、フェーズ1完結で、しんみりしちゃって。写真撮ろうって言えなかったの」
「本当は、最後に、皆で撮りたかったんだけどなぁ」
元貴が寂しそうな目でそう言いながらその文字を撫でる
「まっ、もう終わったことだし、過去には戻れないから、悔いても仕方ないんだけどね」
そう顔をぱっと明るくし、はい続き続き〜と作業を再開する
「どう思う?涼ちゃん。」
「…すごい、なんかこっちまで悲しくなってきた」
「…戻れたら」
「写真撮ろって言ってあげれるのにね」
「うん、僕もそう思う」
「ふぅ〜休憩休憩〜」
「元貴全然なんもしてないじゃん」
だって〜とぺらぺらと言い訳を並べ、涼ちゃんに言い訳すんじゃないよっ!と突っ込まれており、少し口角があがる
俺自身も疲れているので、元貴のソファ体を沈めた
「おれも、つかれたかなぁ___
そうボソッと言い残し、自分の瞼をおろしてしまい意識を手放した
「_か_」
「わ_ぃ」
「わーかーい!」
聞きなれた声より少し高めな声が耳元でつんざく
やば、俺寝ちゃってた?何分寝てたんだろ
そう思い半分寝ながら上半身を起こす
「やっっと起きたなねぼすけ若井」
目に入る光景に体が固まった
「…どしたの?俺の顔になんか付いてる?」
「…」
いつもは七三で、よく見えるはずの目が少し隠れる前髪、見慣れたはずなのに初めて見る服、メイクひとつしていない幼なじみの顔、ふわっとしていて、あまり気にかけていないであろう髪
「…もとき?」
「え、幼なじみのことそんな疑問形で呼ぶの?」
間違いない
「ねぇ、ちょっとまって、今何年の何月何日?」
「2020年の6月27日だけど?」
ちょうど5年前の今日。
やっぱり俺
過去に来ちゃった…!?
【俺達のアルバムに残る方法】
連載始めました〜!!!!
やっとテストから開放されたので息抜きに連載です〜
特にカップリング表現はありませんが、もとぱの絡みか多めです!
思い出に浸れば浸るほど、その日のことをもっと思い出したくなったり、ついには過去に戻りたくなったりすること、ありますよね〜
では、次回、お楽しみに〜👋
コメント
7件
はええええええ!!!!?? 戻った!!?戻ってしまいましたか若井様!! てかお掃除するからって藤澤さんと若井さん呼ぶ大森さん可愛いですね。((
やばいこの展開めっちゃ好みです✨ もとぱ大好きなのでこれからが楽しみです…!
やべぇえ すっごい好みです!! テストお疲れ様でした!!