コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
主要登場人物一覧
蔵島壱成(18) …2代目主人公 警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属
竹島龍聖(18)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属(自殺)
中島佑紀弥(18)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属
藤森俊哉(18)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属
室口翔平(41)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース担当教官
西崎保法(38)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース担当教官
北家徳仁(59)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部部長
午前8時北家のもとに1本の電話が入った。警衛局からで二蔵と共に本部長室に待機との電話だった。電話があってから1時間後1人の男がやってきた。
「中央指令部の水崎一躍です。二蔵教官と北家本部長ですね?」
「何の用だ?中央指令部が」北家が聞いた。
「今日から大阪地方方面本部ULコースに派遣されました。二蔵教官には今日から一般コースでの担当に戻って頂きます」
「そんなの聞いてないぞ。」二蔵が怒鳴ると水崎はかけていたメガネを外した。
「二蔵教官、貴方はULコースで一般コースの授業を行っていた。北家本部長、普通であれば他の教育隊方面本部、又は中央指令部、中央監察部に相談するのが普通でしょう?ですがあなた方は、ULコースを廃止に追い込み一般コースとの統合も視野に入れていたとか?」
「あんな事があったのにこれ以上ULコースを残し続ける意味がわからん」北家が怒鳴った。「ULコースはULTIMATEの貴重な育成の場です。あなた方が行ってきたのは紛れもなく職務妨害です。このまま行けばあなた方を職務妨害で懲戒免職にしますよ?」
「お前ら中央指令部にそんな権限など無いはずだ。」北家が怒鳴ると水崎はにやりと笑った。
「中央指令部の立ち位置を理解していないのですか?」
「立ち位置?そんなのULTIMATE内の最高指令の場とかだろ?俺ら一般の警衛官には関係ない」北家の言葉に水崎は笑い声をあげた。
「面白いことを言いますねー。それでは説明しましょう。中央指令部は中央監察部と同じ総統直属の組織です。中央指令部は西日本、東日本、北日本、そして本隊全ての警衛官への最高指揮権を持っています。その対象はあなた方教官職にいる警衛官も適用されます」
「は、初耳だぞ。そんなの」北家が呟いた。
「笑笑もっと勉強しないと」
そう言うと水崎はそのまま本部長室から去っていった。その日の夜水崎は室口の家に向かった。
「おー。水崎か。何の用だ」家にいた室口は水崎の姿を見て言った。
「もう一度戻って来ませんか?生徒達は貴方を待ってます」
「戻るたって俺はもう警衛官を辞めた人間だ。今更戻るなんて」
「これを持ってきました」そう言うと水崎は鞄の中から資料を出した。
「元警衛官の民間人の方を対象に簡単な試験を受けてもらい受かれば1年ずつの契約を行いながら警衛官になってもらう契約警衛官です。貴方は契約警衛官の対象に該当してます」そう言うと水崎は1枚の資料を広げた。
「俺に契約警衛官になれと?」
「はい。生徒達は勿論我々も貴方の復帰を待ってます。そして今の大阪地方方面本部ULコースには教官不在となってます。そこで赤木さんから私は大阪地方方面本部ULコースに教官としての派遣を命じられました。室口さん貴方にはもう一度大阪地方方面本部ULコースに教官として復帰して頂き私はその補佐役にまわります。」「俺は人1人の人生を変えてしまった」
「それは警衛官なら仕方の無い事です。」
「そうとも言えるな」
「とにかくこれを受けてもう一度復帰お願いします。ですがこの試験を合格し警衛官として復帰した日は今から計算すると候補生の卒業シーズンと被ってますが…」
「受けてみるだけ受けてみるか」
翌日水崎による初のULコースの授業が始まった。
警衛官職務執行法、IFウイルス(ゾンビ)の生態学、装備をつけての筋力トレーニングやIFウイルス(ゾンビ)の制圧術など、もうすぐ始まる卒業試験への対策などを行った。
卒業試験に合格しなければ正式な警衛官、ULTIMATE隊員になる事はできない。人手不足に陥っているULTIMATE上層部は、何としても合格させるために全国の教育隊ULコースにULTIMATE現役隊員を派遣しカリキュラムの増加を行い対策に力を入れた。
そして遂にその卒業試験が始まりを告げたのである