krsm
brsha要素有
社会人パロ
長いです。暇な時に読んで下さい。
kr side________
部屋に1枚の写真
子供の頃の俺と君
渡し合うのは白詰草で作った花冠
嗚呼、神様よ。いるならば教えてください。
私達の慎ましい幸せはいつまで続くのでしょうか。
_________________
俺はスマイルとは1番長く付き合い続けていて成人をすぎた今でも仲が良い。
いつだって隣にいた。
どんな話でも花が咲く。
一緒に出かける事も多いし、お泊まりとか親同士も仲が良かったからキャンプとか行っていた。
最近はお互い仕事が忙しくなり会える日も少なくなっていた。
ただ親友のはずなのに。
寂しいと言う感情が何故か、何故か混み上がっていた。
俺は基本友達は多かったが浅い関係で広く付き合っていた。
スマイルだけは違った。
深く知りたくて。もっとそばにいたくて。
俺は気づけばスマホを開きスマイルに連絡をしていた。
kr「次の休みいつ?家で酒開けないか?」
sm「丁度今週休み、家行く」
珍しい。
スマイルは極度な面倒くさがりのはずだ。
家出るの面倒くさいとか言って結局俺がスマイルの家に行くことが多いが今週は違うみたいだ。
何処と無く休みの日を楽しみにしている俺がいる。
今週も仕事を頑張ろうと思えた。
____________
まじで俺の上司は人間じゃない。
人間として情を失ってるだろ。
今月の残業時間は俺の睡眠時間を削っていた。
これで残業代少ないとかどうなってんだ。
結局会社のため。利益のため。俺はからくり人形のように使わされている。
嗚呼。ダメだ、そんなこと考えるからきつくなる。
優しい世界ではない。乗り越えなければならない事は生きていればいくつもある。
それが今だろ。頑張れ俺。
俺は目の前にある資料に手をつけた。
今週末はスマイルに会えるんだから。
ここで親友であるスマイルの顔を思い出した。
ふとした時に思い出して、俺の励みになる。
br「どぉしたの、きりやんそんなにニヤニヤしちゃって〜?もしかして恋人できちゃったりしてぇ?」
視界の横からにょきっと出てきたベゴニアのような可愛らしい顔。
こいつは若干煽り口調で話して来る同期のブルークだ。
バタフライピー色の瞳はじっと俺を見つめている。
あまりにもバタフライピーの色だから酸性の強い液体をぶち込みたくなるのはここだけの話。
いつもあんな感じだが意外と仕事は熟す為悪くは思っていない。
kr「いいことがあるんだよ」
br「えぇ〜!気になる!教えてよぉ」
kr「教えてあげたいのも山々だけど上からの指示で仕事がたんまりあってね、」
br「仕方ないなぁ〜今日夜ご飯奢ってよねっ」
ブルークはそう言いながら俺の目の前にある書類を半分取って仕事を手伝ってくれた。
彼は突発的で急に何を仕出かすか分からないけど、彼は優しくて自分がされて嬉しい事をしてあげるというマインドの持ち主だ。
だから後輩にも先輩にも同期にも好かれる。
彼の優しさに漬け込むような悪い人も稀に見るが、彼はそれを察知できる。
天然で抜けててふわふわしててでも洞察力に優れているからこそ、彼は人に騙されにくいのだろう。
br「ふぅ〜!終わったね?」
kr「ブルークまじでありがとう、、感謝しかねーわ」
br「ご飯奢ってよね!」
こいつはどこまで食い意地張ってんだ。
2人で顔を見合わせてどこかおかしくて笑った。
kr「じゃ、食べに行こっか」
br「わーい!ありがとっ!」
ブルークはスマホを取り出し誰かに連絡を送ってから俺の元に駆け寄ってきた。
連絡取っている彼の顔は笑みを綻ばせていた。
ブルークにも守らなきゃならない人がいるんだなと心底思った。
__________________
br「ラーメン奢ってよ〜」
kr「連絡してたみたいだけど、ご飯家じゃなくても大丈夫?」
br「うん、あっちも残業があるんだって。」
そっか、とつぶやき男ふたりが街へ歩いていく。
駅近くのラーメン店に入る。
ブルークは真っ赤なマフラーで先端は緑色、まるで薔薇のようなマフラーを取った。
ラーメンは残業終わりに沁みる。
br「ねぇねぇ、いいことってなんなの?」
そういえばそうだった。
kr「古くからの友人がいるんだけど、結構仲良くてね。今週末会えることになったんだよ。」
br「恋人とかじゃないの?あんなにニヤニヤしといて?」
そういいながらブルークはラーメンを啜る。
kr「彼女じゃないよ。男だし」
ブルークの眉毛がピクリと動いた。
br「きりやんさ、、もしかしてその人のこと好き?勿論恋愛的意味で」
kr「はっ?」
br「だって、あんなに嬉しそうなきりやん初めて見たんだけどw」
kr「うそだ」
br「ホントだよ。恋人にしたいって思わないの?」
俺は言葉をつまらせた。
確かにスマイルは好きだ。友達として、親友として。
しかし否定ができなかった。
kr「じゃあ、ブルークに質問だけど、男の人恋人にできるの?」
俺からしたら単純な疑問だった。
男の人を恋愛対象として見たことがなかったからだ。
br「あれ?言ってなかったっけ?僕の恋人男の人だよ?」
kr「え?あ、そうだったんだ。知らなかった、ごめん」
br「あっは、大丈夫だよ〜、恋人が男の人だって言うと結構軽蔑な目で見られちゃってさあ」
さぞ辛かっただろう。愛している相手は男で同性。
どんだけ愛し愛されても他の人からは軽蔑の目で見られる。
醜くそれが当たり前のような世界は汚い。
br「でも軽蔑な目で見られちゃうのは普通なんだよねぇ」
kr「普通じゃないよ、偏見だ」
皆が思う普通は他人の普通とは違う。
他人に自分の普通を強要することは、偏見だろう。普通という名の偏見。
やはり世界は汚い。
kr「ブルーク、俺は古くからの友人が好きだ。気づかせてくれてありがとう」
br「んふふっ」
くすくすと笑いながらまたラーメンを啜る
全て食べ終えて会計を済ませて、家の方向へ足を向ける。
ネオンカラーに照らされるブルークの横顔は心做しか安心しているようだった。
やはり、人の目は怖いものだ。
______________
そうこうしているうちに週末になる。
明日はスマイルが家に来る。部屋とか綺麗にしとかなきゃ。
何をしててもスマイルの事を考えてしまう。
恋ってこんなんだったけ、
俺は知らない、未知の世界に足を踏み入れたのかもしれない。
俺がゲイだと親が知ったらどうなる?
俺がゲイだと会社の人が知ったらどうなる?
スマイルは俺がゲイだと知ったらどうする、、?
俺は台所に立ち尽くし、血の気が引いていくような感覚に襲われた。
ブルークはその覚悟の上、周りの人に恋人が男だと公言しているのだろう。
いつも子供っぽいブルークがかっこよく思う。
長い事理解してくれる人がいなかったって、相当しんどかっただろうな。
周りから白い目で見られ噂されて、誰も幸せにならない。
俺の恋心は自分だけに閉まっておこう。
こんな気持ち伝わってしまったら、スマイルも幸せになれない。
スマイルは友達。友達、、親友だ。
なんとか自分に言い聞かせたい。
好きじゃない、好きじゃない好きじゃない!
そんな考えとは裏腹に、スマイルの事を考えてふと好きだなって思っている自分がいる。
お酒開けて大丈夫かな、、あんまり飲みすぎると自分では言わないでいようとしている事を言っちゃうだろうから。
アルコール度数が高い日本酒が好きな俺は軽いサワー系を飲もうと決意した。
お酒の力はとんでもない。
気をつけなければいけない。
スマイル、俺はお前が好きだ。こんなのいけないってわかってる。気持ちを伝えてお前を幸せにできないってわかってる。だから、友達として、親友として傍にいさせてくれ。
嗚呼、神様いるのならば、スマイルを幸せにしてください。
______________
ピンポーン
kr「はーい、」
sm「ん、」
スマイルがやって来たようだ。
ドアを開けると久々にスマイルにご対面だった。
sm「外寒すぎる、早く入れて」
kr「ああ、ごめんごめん」
俺はドアの前に立ち尽くし、スマイルに見とれてしまっていたようだ。
sm「相変わらず部屋綺麗だな」
お前が来るから掃除したんだけどな
ズカズカとリビングに入って行って、キッチンに外で買ってきてくれたものを冷蔵庫に入れていた。
sm「もう鍋作っていい?」
kr「お、作ろっか」
寒すぎて暖かいものを食べたいのは人間の本能であろう。
会社の話とか同僚の話とか色んな話題で盛り上がった。
お酒も飲み出していたから色々言わないように気をつけていたのだが
kr「俺の同僚に恋人が男の人がいるんだけどさ」
俺なんて事喋ってしまったんだ!?
ブルークにめちゃくちゃ申し訳ないし、ブルークのプライベートなのに、、
スマイルがそういうのにどんだけ興味あるか気になって、
くそ、、やらかした
sm「へぇー、めっちゃいいじゃん」
kr「え、?」
sm「逆にきりやんはそういうのに偏見持ってんの?」
鍋を食べながら、聞いてくる
kr「いや、そうじゃなくて、どんな愛の形でも幸せそうでいいなって話!」
sm「そうだよね、俺の同僚にも恋人が男の人って言っててさ」
同性に恋をするって意外と多いのかもしれないと思った。
sm「話聞いてる限り何ら普通の恋愛と変わらなくて」
スマイルはお酒をまた1口飲む
sm「おれが偏見持ってたんだなって気付かされた」
お酒を飲むと饒舌になるのはずっと変わらない。
sm「おれ、それと同時に同性が好きだって気づかされたんだよね」
はっ?こいつもしかしてめっちゃ酔ってる?
kr「何いってんだよ、酔ってるの?」
sm「、、、」
スマイルは基本感情が表向きに出ないが、今は表情が歪んでいるように見えた。
なんでそんなに不機嫌そうなんだよ。
sm「さっき、きりやん同性愛に偏見もってないって言ったのは嘘?」
kr「え、?」
sm「おれのこと見つめて来たり、思わせぶりな事したりするのはなんでしてきたの?」
sm「勘違いしてた俺がバカみたい、」
今のスマイルは言葉を出したら止まらない。
最後に小声で何か言ってた気がするが聞こえなかった
kr「違うよ、落ち着いてスマイル」
sm「何が違うの、?」
ごめんなスマイル。お前には他に好きな人がいるみたいだし幸せになって欲しい。
kr「俺はスマイルが好きだ」
スマイルはこの言葉を聞くと幸せになれないってわかってる。
わかった上で言ってしまった。隠し通そうと思っていた恋心なのに。
sm「なんだ、勘違いじゃなかったのか」
kr「え?どういうこと」
sm「何となくきりやんが俺に好意持ってるって思ってた」
なんだこいつ最近気づいたばっかりだったから、俺からしたらギリ自意識過剰だろ。
でも自分に自信があるスマイルが好きだ。
kr「スマイルも俺の事好きって事?」
sm「、、言わせんなよ。」
顔を赤らめて下を見るスマイル。
ふーん?可愛いとこあんじゃん?
kr「言ってくれないとわかんないな〜?」
sm「、、好きだよっ」
___________
嗚呼、神様よ。どうか叶えて欲しいです。
私達の幸せは永遠に続きますように、と。
めちゃくちゃ長いし没です。
私事ながら1/26はにょっきの誕生日でございます。歳は取りましたが作品を色んな人に読んで貰えるように辛抱致します。
これからもにょっきの作品をよろしくお願いします。
コメント
16件
誕生日おめでとうございます!
遅いけどお誕生日おめでとうございます‼️ 良すぎて笑ってたらお母さんにまた怒られた、!
にょっきさんお誕生日おめでとうございました!!! 恐れながら私の中で1番大好きな作者さんです🫶🏻🫶🏻 これからもご自愛ください!!!!🪄