どうも。実はzmemよりもgrem、tnemに沼ってる作者です。
ここ数ヶ月の最推しcpはこのふたつですね…
もちろんzmemもそれ以外のcpもem受けやったらなんでもウェルカムですが。
作者はmbemもイけるタイプです。
因みに今回tn氏が報われんので注意
では、どうぞ……
grem←tn【かなわない】
カリカリ…と聞き飽きた万年筆の音が静かな部屋に響く
ふと顔を上げ時計を見れば、針は丁度11時を指していた。
「…もうこんな時間か」
身体をぐっと伸ばすと骨や関節がパキパキと音を立てて、強ばっていた筋肉もほぐれていく。
ストレッチを終え、残っている書類を確認すると、自分の担当では無い書類が紛れている事に気が付いた。
「…ん?あ、これエミさんのやな……」
彼はこの時間ならいつも、寝る前の読書に勤しんでいる頃か
少なくともまだ眠っては居ないだろう。
そう判断し、少しだけ軽い足取りで彼の部屋に向かった。
お目当ての部屋に着き、コンコンとノックをする。
「エミさん、ちょっとええか?」
……
「…あれ、居らんの?」
ノックをしてしばらく待つも、返事は無い。
もしかして書類の提出にでも行っているのだろうか?
だとすれば向かう先は……
「…あ?戸ぉ開いとるやん」
目的地である総統室の横、グルッペンの私室の扉が少しだけ開いていた。
世界中から狙われる身でありながら些か不用心では無いかと考えつつ、とりあえず閉めておこうと扉に近付いた。
「……は…?」
身体が動かなくなった。
だって、扉の先で
グルッペンがエーミールを押し倒していたのだから。
押し倒されていると言っても、エーミールが抵抗する様子は無くて
その時、ふと
グルッペンと目が合った。
俺に気付き、血液を思わせる赤眼をスゥ…と細める。
それはまるで何かの警告か、牽制の様で
そして、グルッペンはすぐにエーミールへ視線を戻す。
その瞬間、俺は逃げ出すように、早足で部屋を後にした。
それ以上先の事など、見て居たくなかった。
「はっ……は……っ…」
呼吸がしづらい
小刻みに、身体が震える
上手く頭が回らない
視界が、歪む
嗚呼
「クソが…っ」
まさか
まさか、己が忠誠を誓う男に
想い人を奪われるなど、誰が予想出来ようか
柄にもなく零れる涙を乱暴に拭う。
「……くそがよ…」
いつの間にか辿り着いていた自室の扉を閉め、その場にしゃがみ込んだ。
嗚呼
悔しい
悔しい
何故
なんで…!
「…おれは……どうしたら、ええねん」
嗚呼
本当に
『おい、トン氏よ。あんまウダウダしてっとトンビに横から盗られるゾ』
クソみたいな結末だ
「…グルッペン?」
「ん?どうしたんだエーミール」
「いえ、何か扉の方を見ていたので…」
「…いや?なんでもないゾ」
残念やったなぁ、トン氏
お前があんま奥手過ぎるから、性悪な鳶に掻っ攫われてもうたやろ?
…やから、何回も忠告したったのになぁ?
はい、いかがでしたでしょうか?
この小説内のグルさんはまさにゲスの極みですね(褒め言葉)。
それとひとつ
今この小説の一部を前の科sypem、異zmemみたく漫画風に描いてるんですが
今まで投稿した短編集の中で、漫画風に描いたのを見てみたいな。と思ったものがあれば是非コメント頂ければ嬉しいです!
時間はかかるかもしれませんが、チャレンジさせていただきます。
それでは、また次の作品で……
コメント
4件
t、tn氏〜😭報われないのは悲しいけど、それも好き〜😭
初コメ失礼します!! ほんとtnem好きなの分かります🫶🏻 もうなんか、言葉に表せないくらいいいんですよあの2人が🫠 だけどなかなかtnem見かけないんですよね…もっとtnemの良さが広がって欲しいです🙄 tn氏が報われないのつらたんだけど、悔しがってるtn氏も良きですね👍🏻
tn氏〜😭 いや、マジでこれ、どうしたらええねん案件…ッ😭 こういう切ないお話なんて……なんて……大好きですっ!! 漫画の方も、1ページでもいいので、見てみたいです✨