優「で?どうなの?」
和馬(なぜこんな状況に…)
優「僕だってやりたくないけどさー。クラスの男子がうるさいんだよ。」
優「和馬と心さんの関係について」
和馬「関係も何も俺は心さんの友達なだけだ」
優「ほんとに?何か特別な感情とかないの?」
和馬「そんなのは…」
優「じゃあさ、なんで心さんには自分のダメなところを見られたくなかったの?」
優「他にもあるよ。例えば、話が上手くないことをわざわざ言ったんでしょ?」
和馬「それは不安だったからだ。俺がダメなせいで失望されたんじゃないかって」
優「なんでそう思ったの?」
和馬「なんで…」
なんで俺は心さんに失望されたくないんだ?運動ができない事を知られたくない理由はなんだ?心さんが悪く言われるのが嫌な理由は?
出会ったばかりなのに泣いている心さんを見過ごせなかったのは、俺が、心さんの事…
和馬「好きだから…」
優「そう思ったなら、それは本当の気持ちなんじゃない?」
和馬「好きなんて感情感じたことないから分かんねえ」
優「……え?」
優「ってことは初恋!!?」
和馬「そう、なるな」
優「高校で初恋って…」
和馬「なんだよ」
優「ドラマじゃん!」
和馬「正確に言えば初めてなのかも分からん」
和馬「小学生の時、親が離婚した。離婚のことは俺の友達を経由して広まっていった 」
和馬「俺はその事で人間不信になって、それからというもの小学生時代がトラウマで中学はほとんど不登校だった」
和馬「だからこれが恋かなんて分かんない」
優「和馬がこんなに自分のこと話すの初めてだね」
優「これも心さんのおかげかな?」
和馬「そう、かもしれない」
優「和馬の中で心さんは大切な存在なんだね」
和馬「…そう言葉にされると恥ずかしい」
優「和馬の照れ顔!珍しいの見た…写真撮っていい?」
和馬「撮ったらお前のスマホ壊してやる」
優「はいはい……あれ?ふみからライン来てたんだ」
優(…!!へぇー、本当にドラマみたいな恋してるじゃん)
緊急会議中の心さん達は、デートの話題で盛り上がっていた
心「デートってどうすればいいの?」
ふみ「特にすることはないけど、でもあたしの場合優くんが告白してくれたなぁ」
亜美菜「心はどういうデートしたいんだ?」
心「どういう…告白は怖いから、少しずつでいいから距離を縮めたい」
ふみ「まず名前で呼べるようにならなきゃね」
心「それが1番やりたい。本人の前で和馬くんって呼びたい」
心「あと和馬くんが行きたいところに行きたいな」
ふみ「聞いてみよっか?」
直接本人に聞くのかと思ったが優くんに聞いてみるらしい。そして返ってきた返事は…
ふみ「生き物見るのは好きらしいよ」
心「生き物…か」
亜美菜「あ、そういやバイト先の先輩から水族館チケット貰ったからやるよ」
心「え?いいの?」
亜美菜「私行かないし、興味もないからな」
亜美菜「彼氏と行こうとしたけど、行く前にフラれたんだって」
心「じゃあ貰おうかな」
その日の夜にラインで次の休みに行こうと誘った結果オッケーを貰えた。行けると思わなかったから驚きと嬉しさでおかしくなりそうだった。
心「早く休みにならないかなぁ…!」