コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
生配信が終わった後、岩本は家族の元に帰って行った。渡辺も、一応、顔は出した。がすぐ帰って来た。そして、岩本の家にいる。岩本は、実家に帰ったり、SASUKEの仲間たちと新年会があるらしく、何時に帰ってくるか分からない。
静かな家で、1人、ベッドで眠っている。
ふと、目が覚めた。岩本はいない。
急に怖くなった。岩本がいない生活。もし、そういう日が来たら?
渡辺ーひかる・・ひかる・・。
小さく名前を呼ぶが、返事はない。
毛布を引きずって、玄関まで来た。
身体に毛布を巻き付け、その場に寝転がる。岩本が帰ってきたらすぐ分かるように。
渡辺ーひかる・・はやく帰って・・きて・・。
毛布の海の中で、丸くなる。
いつの間にか眠っている。寂しくて、涙を滲ませながら。
身体が揺れている。どうやら、運ばれているみたいだ。
渡辺ーどこ?ひかる・・。
岩本ー何で玄関なんかにいた?寒いだろ?風邪引く。
渡辺ーひかる・・おかえり・・?
岩本ーいや、ちょっとプレゼントを取りに来て、またすぐ出る。
渡辺ー・・ひかる・・。
岩本ーごめんな、後ちょっとかかる。
毛布を頭から被り、岩本を拒否する。岩本は、固まりをポンポンと叩いて、出かけて行った。
そっと毛布から、顔を出して周りを見る。岩本はもういない。
もう一度毛布に戻る。
日付けが変わる頃、岩本が帰って来た。静かに寝室に入ってきて毛布を、そっとめくる。
涙の痕を付けた、渡辺が眠っている。頭を撫でる。
風呂から上がり、スウェットを着て、渡辺の隣りにするりと入り込む。渡辺を守るように、腕を回して眠る。