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二次創作
星導『』
小柳「」
星導side
『…ハァ…ハァ』
COZAKA-Cとの戦闘中。
ライとカゲツは重症を負い、戦闘不能。
俺と小柳くんも重症だ。
敵はまだ残ってる。倒せるだろうか。
俺は後ろで倒れている2人に目をやる。
ライとカゲツをできるだけ早く病院に送らなければ。
敵を全員倒してからじゃ間に合わないかもしれない。
2人とも虫の息だ。
どうする。
考えろ。
考えるんだ。
「…い!…るべ!!」
「ほしるべ!!」
『…ハッ』
「ここは俺がなんとかするから、
ライとカゲツ連れて病院に行け!!」
『でも、それじゃ小柳くんが、!!』
「いいから行け!!早く!」
『…ッ』
またこの人を1人でどうにかしようとする。
その体で?俺よりも重症なくせに。
この敵全員を相手になんて無理に決まってる。
それなら俺が残って彼にライとカゲツを任せる。
だが、小柳くんの体でこの2人を背負って病院まで行くのは無理な話だ。
とはいえ、小柳くんが敵を足止めできるのも時間の問題だ。
2人を病院に連れていくまでは時間稼ぎできるだろうが、問題はその後だ。
今の小柳くんじゃ敵を全員倒す前に倒れてしまうだろう。
そしたら誰が彼のことを助けることが出来る?
きっと小柳くんのことだからそれを分かって俺に行けって言ったんだ。
気に食わない。
いつもそうだ。
どうして自分を犠牲にするのに厭わないんだ。
『…クソッ』
俺はライとカゲツを触手で抱えて立ち上がる。
『死んだら許しませんからね!!小柳くん!』
「…ハッ、誰が死ぬかよ!待っててやるから、さっさと行ってこい!!」
小柳くんは余裕そうに鼻で笑った。
『…ッ、はいッ!出来るだけ早く戻ります!!』
そう言葉を残し、俺はその場を後にした。
俺に出来ることは2人を病院まで運び、できるだけ早くここに戻ることだ。
急がなければ。早く、早く。
お願いだからこんなところでくたばらないでくださいよ、小柳くん…
病院を後にしたあと、俺は急いで小柳くんの居る場所まで戻る。
病院で治療薬を打ってもらったからだいぶ体力も回復してきた。
今の俺だったらさっきの敵くらいは倒せるだろう。
あとは小柳くんが生きてさえいてくれれば…!
『……は、』
そこには倒れている彼の姿だけがあった。
敵はどこにもいない。
1人で全員倒したというのか。
あの体で。
なんて無茶を。
『…ッ、小柳くんッ!!』
急いで彼の元へ駆け寄る。
揺すっても反応がない。
彼の口元に手を当てる。
…良かった、まだ息はある。
今までどんな重症を負っても彼が倒れたところは一度も見たことがなかった。
それほど重体なんだ。
俺は本気で彼を失ってしまうかもしれないという恐怖に襲われた。
息が乱れる。
あぁ、なんで。
またか、また、俺は失ってしまうんだろうか。
大切な人を。
『……なんで…』
なんで、どうして、どうして!!!!!!!
俺は、どうしたらいい。
……………………あぁ、そうか。
もう二度と失わないように閉じ込めてしまえばいいんだ。
もうこんな思い、したくない。
-プツン
真っ青になった彼の顔を見て俺の中で何かが切れた音がした。