テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
第7話
nmmn
ttmn
rtwn(出てきません)
第6話の続き
翌日の配信。
何気ないトークの最中、マナがふと笑顔を見せる。
それは普段よりも柔らかく、視線を向けられたイッテツは思わずドキリとした。
リスナーが「今日のマナくんいつもより機嫌いいね!」とコメントを飛ばす。
イッテツは画面に笑顔を見せながら、心の中で「そらそうだ」と呟いた。
配信が終わり、パソコンの電源が落とされると、二人だけの静かな時間が訪れた。
マナは疲れた様子でソファに沈み、腕をだらりと下ろす。イッテツは迷わず隣に腰を下ろした。
「マナくん、お疲れさま」
「お、お疲れ」
マナは距離の近さから、少し顔を逸らしながらも、自然と肩をイッテツに寄せる。
イッテツはその仕草を見逃さず、ゆっくりとマナの肩に腕を回した。
「ねぇ、マナくん」
「……うん?」
イッテツは柔らかく笑いながらも、瞳は真剣そのものだった。
「こうしてマナくんが隣にいると、安心するんだ」
ゆっくりとマナの背中に手を回し、肩越しに触れる温もりを確かめる。マナは無意識に身体を預けた。
イッテツはさらに距離を詰め、耳元で囁く。
「マナくんの匂い、落ち着くな……」
マナは小さく息を漏らし、顔を胸に押し当てる。
イッテツは頭を撫で、手のひらで背中を抱き締めた。
「……こうやってマナくんを抱きしめられるだけで、俺は幸せだよ」
低く響く声に、マナは思わず小さく笑う。
「イッテツ……もう、ずっとこうしててくれへん?」
その甘えた声に、イッテツは微笑みながらマナを強く抱き寄せる。
二人だけの空間は、時間がゆっくり流れるようだった。
視線を交わすだけで胸が高鳴り、何気ない仕草に心が揺れる。
マナは目を閉じ、イッテツの腕の中で安堵と幸福を感じていた。
やがてイッテツは、マナの額に軽く唇を寄せる。
「……マナくん、俺……」
声が震え、いつもの強気な表情ではなく、真っ直ぐな気持ちだけがそこにあった。
マナは目を見開き、イッテツを見返す。
「……ねぇ、マナくん」
手をマナの頬に添え、優しく撫でながら続ける。
「俺……マナくんのことが、好き。自分でも驚くくらいに」
マナは一瞬言葉を失った。心臓が跳ねる。
そして、胸に溢れる温かさを抑えきれず、顔を上げて微笑んだ。
「……俺も、イッテツが好き。ずっと、そばにおってほしかった」
イッテツはその答えに満面の笑みを浮かべ、マナをしっかり抱き締めた。
そのまま唇を重ね、二人の距離は完全に消えた。
互いに頬を寄せ、抱きしめ、言葉ではなく存在そのものを通して愛を確かめる。
夜の静けさに包まれた部屋で、二人だけの甘さは最高潮に達した。
配信や外の世界では見せられない、二人だけの時間——
ここに、ようやく「恋人」と呼べる関係が生まれたのだった。
イッテツとマナが正式に恋人になってから数日。
二人の関係は、配信上でも外でも少しずつ変化していた。
配信中、マナは普段通りの明るい声でコメントを拾うが、イッテツが隣で微笑むだけで頬が熱くなる。
視線が交わるたびに胸が高鳴り、笑いながらも意識は自然とイッテツに向かう。
「ねぇ、マナくん。今日のコメント欄……マナくんばっかり褒められてるぞ」
「え、あかんの?」
「いや、褒められるのはええけど……俺の存在忘れられてる気がして、ちょっと悔しいな」
マナは笑いながら肩をすくめ、すぐに顔をイッテツに近づけた。
「そんなん気にせんでええやん、テツ」
イッテツはつい頬を赤らめ、思わず小さく笑うしかなかった。
その日の配信が終わると、二人は少し遠出することにした。
カフェでのんびりと過ごす予定だ。
「マナくん、甘いの得意やったっけ?」
イッテツはメニューを眺めながらマナに尋ねる。
「うん、好きやで。テツは?」
「俺もなんでもいける」
微笑み合う二人の距離は、自然と近い。
カフェのソファに並んで座ると、マナは腕をイッテツの腕に軽く絡めた。
イッテツはそれに応えるように手を添え、手のひらでそっとマナの手を握る。
外の世界では周囲に気を遣うこともあるが、二人だけの時間は自由だった。
隣にいるだけで心が落ち着き、どこか温かい気持ちになる。
デート中、イッテツはふと真剣な表情でマナを見つめた。
「マナくん、これからもずっと一緒にいるつもりだよ」
「うん、もちろん俺も」
マナは自然に頷き、イッテツの胸に顔をうずめる。
それから公園を歩きながらも、手を繋ぐことをやめられない。
小さな瞬間に互いを確かめ合い、笑いながら距離を詰める。
誰も見ていない空間で、二人だけのリズムが生まれていた。
夜、帰宅後。
部屋で並んで座り、軽く配信の反省をする。
マナがノートにメモを取りながら、ふとイッテツに視線を向ける。
「テツの今日の配信、おもしろかったな」
「ほんと!マナくんも頑張ってたね」
互いに笑い合いながら、イッテツは肩越しにマナを抱き寄せた。
マナは自然に身を預け、耳元で囁く。
「テツ……ほんまに、そばにおってくれてありがとう」
その声にイッテツは頬を緩め、背中を撫でながら答える。
「俺がそばにいるのは当然だよ。マナくんは俺のものだからね」
マナは顔を上げ、にっこりと微笑んだ。
それはもう、遠慮も疑いもない、恋人同士の確かな笑顔だった。