第1話「現代の木端作家」
ラノベ,文学小説,論文、、、様々な物語を描き、それを読者が読む。それが作家達の世界。有名になるのはわずか少数である、狭き門をくぐってやっとその職で食べていけるようになる。ほぼ無限にある本を書く作家にも埋れている才能というものがあるだろう。実は運動ができたとかそういうことでは無い。文才のことだ。
そしてここにも1人、隠れた才能を持つ青年がいた。青年の名前は海人と言い現在16歳のよくいる思春期男子だ。ライトノベルものをよく書いては投稿している、しがない作家だ。100人に見られて30人はイイネを押す程度の木端作家である。そんな彼が今書いているのは、力作。今までで1番の物語でネタ詰めから本気で書いた一世一代の超力作である。それを書き終えるために彼は全てを費やした。金、寝食時間、、、全てを書き終えるために費やし、やっとの思いで書き上げた。
「あとは投稿するだけだな。っと、その前に、、、トイレ行くか。」と海人は疲れ切った体でトイレへと向かった。目をつぶりながら魂の抜けるような感覚で用を足し終わり流そうとした時、それに気がついた。
「血尿、、、?」真っ赤な血色の尿がそこにはあった。
「あ、れ、、、?」フラフラとふらつき始めて目眩までしてくる。せめて、あの小説は投稿しないと。 と、そのまま作業机へと向かうが、途中で倒れてしまう。
「ハアッ!ハアッ!」息が荒くなり、意識が朦朧としてくる。そして、とうとう海人は死んでしまった。最高の作品のための犠牲となった海人。過労という疲労度に勝てなかった海人。人間の体は脆く儚いのだ。
「んあっ!?」目が覚めた。周りを見渡すと、辺り一面に草原が広がっていた。
「は?」どこだよ、ここは?
こうして、過労死してしまった海人は3人の神の采配により、異世界へと転生してしまったのだ。
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