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うぁ、✨️大好きです…⸜🫶⸝ほんと、絵も上手くて物語描くのも上手いって、天才じゃないすか…✨️💕
【ホテペト×花龍】懺悔と希望
ホテペト脱出後、花龍転生後の話。
ネタバレ注意
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kn* side
普段暮らす街並みとはかけ離れたその場所に、何故か違和感はなかった。
自分がどうやってここまで来たのかも、何も覚えていない。
雨に打たれて冷えた身体を暖めるように腕を回して、なんとなく昔を思い出した。ふたりで身体を寄せあって夜を過ごしたあの日々に戻りたくは無いけど、失って気づく幸せもあるもので。
心の支えであったあの温もりは、近くも遠い存在になってしまった。
ふと気が付くと、目の前に建物があった。
ガラスの張られた建物の中には大きく青い十字架が掲げられていて、綺麗だななんてぼんやり思った。
?「…こんな大雨にお客さんなんて、珍しいですね。」
何処かで聞いた声と、見覚えのある金髪。
眼鏡の奥に見える黄色い瞳はあの茶器職人だか白虎だかと重なるが、長い髪は下ろされその瞳を隠していた。
?「信仰ですか、懺悔ですか。」
kn*「…懺悔。」
問いを投げかける彼にぶっきらぼうに返すと、懺悔室と書かれたその部屋に案内された。
神様なんて信じちゃいないからと選んだその選択が、何故かしっくり来た。
?「貴方の罪はなんですか。神は全てを赦しましょう。」
kn*「…弟を失ったんだ。何も出来なくて、救えなくて。目の前にいたのに、兄だったのに。」
すらすらと溢れる言ノ葉たちは、幸せだった日々を想うもので。
あの日、連れ去られた弟に。
あの日、偽った弟に。
あの日、殺してしまった弟に。
?「…弟さんは貴方のこと、どう思っていると思いますか。」
kn*「…どう、思ってたんでしょうね。」
磋牙の奴らに興味が湧いたのか。
これからの事に、希望か、絶望を思ったのか。
離れていく俺に対して、何かを感じていたのか。
それとも…。
kn*「わかんないな」
?「そうですか。では…貴方は弟さんに何を思いますか。何を伝えたいですか。」
そんなの、ひとつに決まってる。
今の俺じゃない、昔の俺から伝えたかった言葉。
kn*「ごめんって、言いたかった。」
俺の手で幸せに出来なくてごめん。
俺の手で不幸にしてごめん。
最愛の弟だったのに、気づけなくてごめん。
殺して、ごめんなさい。
『双子は産まれる時に幸せも半分こ。』
『人より不幸な人生を歩みやすい。』
…………。
産まれてきて、ごめん。
?「弟さんが誰かは分かりませんが、きっと貴方のことを恨んでない。」
?「もっと自分のことを考えてもいいと思いますよ、きんときさん。」
そう言い切った彼に、少しだけ。
救われたような気がした。
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あれ、彼は何処で俺の名前を……。
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意識が覚醒する。
見慣れた天井をぼーっと眺めている。
頬が濡れていて、夢かなんて漠然と感じた。
通りで知らない街にいた訳だ。
でも、どうにもただの夢で終わらせられない気がするのは、彼への懺悔が生んだものなのだろうか。
sh*「きんとき!もう昼なんだけど!!」
kn*「っあぁ、悪い。」
こうやって弟と暮らし始めて、これからの幸せを想うだけでも満たされるこの感情を包み隠して。
彼のための、俺のための。
kn*「今日は何食いたい?」
sh*「きんときが作ってくれるならなんでも」
今日が始まる。
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こちらではお久しぶりですね。
最近は全然物語が続かなくて、30分クオリティではありますがお楽しみ頂けたでしょうか。
?はお察しの通り、神父もといホテペトのkrさんです。視点はずっと花龍knで、弟を想い懺悔を捧げる花龍knが見たくて書きました。
導入や夢オチは前述の通り「物語が続かない」…つまりは、「展開が思いつかない」からなのですが…まぁ結果的にいい雰囲気のオチになったかなぁとは思います。
現在、
wt×mnpsの学パロ(allメンバー、shsmメイン)
軍パロ×魔法パロ(allメンバー、smbrkrメイン)
を執筆中ではあります。
また数ヶ月空くでしょうが、よろしくお願いします。