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「悠夜さん…?悠夜さん!?」
「…気を失ったみたいだ……悠夜は俺の身代わりになってくれたんだ。お前の暴走を見越して。」
「私のせいで悠夜さんが………。」
「花月、夜が明けるまで俺がここにいる。覚醒が進めば牙が生え、血を欲する。本当に死ぬほど苦しいと思う。でもな……そうなったら俺の血を吸うんだ。それで飢えはおさまる。」
「もし……私の体がもたなかったら……?」
「…そんなことはさせない。でも……もしお前が死んだら、俺もお前の後を追って死ぬ。絶対にお前を1人きりにはしない。」
「うん……。」
「…体は…辛くないか……?」
「さっきよりは…少し落ち着いたみたい。」
「…少しだけ俺の話を聞いてくれるか…?」
「うん。」
「…お前と付き合えることになったのに、こんなことになっちまって俺も怖かった。俺はずっと……お前との未来を夢見てたんだ。一緒に暮らすことも……国王になることも……お前となら描いていきたい未来だと思った。でも……さっきの俺らの会話を……見ていたなら分かるかもしれねえけど、王妃になるってことは何度も何度も子孫繁栄のために子供を産み、幾多の吸血鬼の前で見世物にされることもあるかもしれねえんだ。俺は……花月との子供なら欲しいと思ってる。一緒にこの世界を変えたいと思ってる。でも…お前が嫌ならそんな未来はいらない。」
「私も……聖さんと一緒にいたいよ。もちろん劉磨さん、奏、悠夜さん、泰揮クン……楓ちゃん、結愛ちゃん、あずさちゃんとも。子供を産むっていうのはまだ全然分からないけど……でも、学校に行っていて思ったの。身分なんてものが無くなって吸血鬼も人間も互いに尊重し合って、一緒に暮らせる世界を作れたらって。そうしたら柚さんも、輝石くんも、李仁さんも、琉生くんも……きっと皆が幸せになれるって。だから……私は…こんなところで死にたくない。」
「…ああ。」