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どうしよう。
あ、
桜乃さんなら!
よし、桜乃さんの寮?まで…
どこだ?
僕は、桜乃さんの寮室は知らなかった。
多分今日は寮にいるだろう。
僕も、今日は寮の方に行きたい。
本当に泊めることになった。
寮に入る。
琥珀さんは、普通にしていた。
『甘ちゃん、お手洗いに行きたい。』
!
茜さんの前でも言うのか…
まぁ、怖いんだろうな。
『あ、あぁ。』
僕は、琥珀さんとお手洗いに行こうとする。
と、
『琥珀さん、1人は怖いの?』
茜さんが言った。
『あぁ、琥珀さんは怖がり?で人間不信?だから?』
何を言っているのかわからなくなってきた。
『私も、怖いの。』
そうか…
『私も、お手洗いに行ってもいい?』
『ええ⤴︎?』
それは、ドユコトカナ?
『もう、2人で行ってください…』
『うん、わかった。』
え?
琥珀さんが言った。
いいの?
『大丈夫だと思う。』
琥珀さんは、茜さんと行ってしまった。
『あ、あぁ…』
毎日、何度もしてきたこと…
恥ずかしくて仕方なかったこと。
でも、今は…
僕がいなくても、
行けるようになった。
琥珀さんの心も、
強くなったんだな。
感動した。
僕は、目を閉じた。
少し寂しいけど、僕は、思っていた。
このままずっと、一緒にいるのは良くないんじゃないかと。
琥珀さんには、
僕がいなくても平気でいられるよう強くなってもらって、
別れようと思っている。
その方が安全で、幸せになれるだろう。
優しい人はたくさんいる。
だから、
優しい人を見つけて、
接して、仲良くなって、
もっとたくさんの幸せを知って、
それで、
離れよう。
一緒にいられる日はそれほど長くはないだろう。
だから、今のうちにできることをしてあげよう。
幸せにしよう。
それが、
琥珀さんのためだ。
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