今回は若井さん視点で書きたいと思います。
🔞は無い予定です。
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今日の涼ちゃんはダメダメだった。
朝のTV番組の収録に大遅刻。いつもだったらマネージャーが三人を車で迎えに来てくれるけど、今日はスケジュールの関係でそれぞれが別入りだった。
皆で何度も電話してやっとつながった時、
藤澤「…ごめんなさいぃぃぃ!寝坊しましたぁぁぁ!!!」
それから猛ダッシュで向かってきたらしいんだけど間に合わずに、生放送だったこともあって元貴と二人で出ることになった。
涼ちゃんが到着した時には出番も終盤で、結局、涼ちゃんは出られずにマネージャーと、もちろん俺と元貴も、関係者に謝り倒すことになった。
涼ちゃんは心から申し訳無いと、今にも泣き出しそうな顔をして謝りまくり、スタジオを後にした。
大森「マネさん。ちょっと時間ある?」
マネージャー「今日は午後からの合わせまでは時間空いてますよ。」
大森「じゃ、ちょっと控え室長めに使わせてもらうね。涼ちゃん、若井も入って。」
藤澤「…はい。」
ま、いわゆるお説教タイム。
音合わせとか、レコーディングとかの内輪の仕事じゃないから取り返しがつかない。今じゃ知名度も低くない。小さな箱の中で音を鳴らしてた頃とは訳が違う。世間への俺達の名前に関わってくる。俺達の周りには想像もできないほど沢山の人達が関わっている。
元貴はオフの時は寂しがり、甘えん坊のワガママっ子だけど、仕事の時はチームのフロントマンとして俺達にも一線を画して接する時がある。
大森「まぁ、初めての事だし充分分かってると思うから、もう二度とないように対策しっかりしてね。」
藤澤「はい。本当にごめんなさい。元貴、若井も、頭下げてもらってありがとうございました。」
俺は、手を上げて応える。ここで馴れ合ってちゃダメなんだ。望んで大きくなったんだから。
大森「マネさんにも謝っとくんだよ。」
藤澤「はい。」
思ったより短めのお説教タイムだった。
元貴も分かってる。今回の新曲はキーボードがメインで特に難しい。おまけに元貴の曲へのイメージも壮大で涼ちゃんは腱鞘炎になるくらい練習してる。今日の午後から初の曲合わせがあるから、昨日も遅くまで弾いていただろう事は容易に想像できた。もちろん「だから仕方ないよね」って言う訳にはいかない。
その後、音合わせのスタジオに向かうまでの車の中でも涼ちゃんはずっと凹んでいた。確か、俺の記憶でも涼ちゃんが仕事に穴を開けたのは初めてだと思う。涼ちゃんの性格上、無理ないなと思うけど、本当に尋常じゃないくらい凹んでた。
若井「…涼ちゃん。もう、終わったし大丈夫だよ。局の人も最後は仕方ないって言ってくれたし。」
藤澤「…うん。二人と、マネさんが頑張ってくれたからだよ。…本当にありがとう。」
大森「…スタジオには持ち込まないようにね。それだと弾けないでしょ。」
藤澤「…………。うん。」
イヤ…涼ちゃん…。難しそうだねぇ…………。
三話目、スタートです。↑こんなに便利な機能があるとは知りませんでした!(←興奮)
ずっと自分で線引いてたので、感動です。
今回は視点を変えてチャレンジです!
どうぞお付き合い下さい。
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