テラーノベル
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私はウェッジ。若き国王だ。
「さてと…。」
というのも私は一度,ダレカに命を狙われたことがあった。その犯人は魔族だったのだが,頼もしい冒険者の二人によって撃破された。初めは少し私の私情に沢山付き合ってもらって,戸惑うこともあっただろうが,見事な結果を残した。その二人はエアリスとスカイと言った。
スカイというのはこの国の者ではなさそうなオーラを纏っていたが,あの感じを見るに普通の人間だろう。エアリスというエルフは思ったのとは全く違った。エルフというのは普通,すごく清楚でおしとやかな性格をしているのだが,そのエアリスというエルフは真逆であった。
『あ”ぁ!〇ねよ!』
あの言葉が今でも耳に残っている。人でも言わないような言葉を簡単に発する。本当に他の種族というものは面白い。
国王として任命されてからこうやって笑っていなかったせいか次の日には顎が痛くなっていたが(笑)
「国王様、どうかしましたか?」
「…いや、なんでもないよ。」
もうすぐ私は結婚式を迎える。本当に好きになった人と結婚したかったが、国王という称号が有る限り、私の幸せはやってこないであろう。だから私の分まで幸せになってもらいたい。
「ウェッジよ、何を言うておる。」
「あのエルフ達の事を思い出してね…。」
契約魔としてこの城にいるベルはあのエルフに探してもらったから面識がある。
「そうだ、その事で思い出したわ。…あのエルフの仲間の男、転生者で有ろう。」
「転生者?」
「この世界の者ではないということだ。」
だから変な感じがしたのか。
「転生者とは?」
「…その者は一度、世界の果て、輪廻の輪に乗ったもの。」
「死んだのか…?」
「嗚呼。」
この世界の者ではない、他の世界からこちらへ転生したのなら毎日はどのようにみえていたのか。知らぬ文化、街、世界で生きるというのはどんなものなのか。
「ベル、私にはそのような者達の気持ちがわからない。」
「…我にも解らぬ。」
あの者達に出来る事はないかと考え込んでいると、外からブーイングが聞こえてきた。あぁ、そうだった。私はそのようなことを考えている時間は無かったのだった。
私が国王になってから、ここの治安は右肩下がりだった。貿易も、政治も上手くできなかった。
「国王様、あれは…。」
「あのエルフたちか!?」
城の前に集まっている人達を解散させようとしている二人がいた。スカイと言った転生者はエルフのように人と喧嘩していなかった。
あれは、私のために?
「…私も下へ降りよう。」
私も、自分の手でこの騒ぎを押さえよう。
ここまで見ていただきありがとうございます✴️あなたに笑顔と愛を、作者の焔聖來です!
最エル最騎士、第一部は以上になります!が、まだまだこの話は終わったわけではないので凸凹コンビを応援していてください!
私自身投稿頻度がバラバラですがそこもね、愛嬌だと思って(笑)
では!また第二部がスタートしたら、会いましょう!
『スカイ!』
私は、スカイを失いたくない。
ー忍び寄る影、失われる友情。その先にある未来とはー
第二部 26話【研究施設とさよならスカイ】
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