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「日和!!!」
大きな声で名前を呼び主は洸夜だ。機嫌が悪いのか名前を呼ぶ声に棘があった。ズンズンと早足で日和の前に立つとギュッと手を捕まれ力が強くて振りほどけ無い。
「おい、お前、日和の事は借りていくからな。しばらく戻ってこないから先に帰っていてくれ」
綾乃はニヤニヤしなが「はーい、ごゆっくり~」なんて帰り支度をしている。
「ちょっと! 何言ってるのよ! は、離してよっ」
握られた手は離れようとはせず「こっちこい」と引っ張られるしまつだ。
(なんで怒ってんの? イベントは成功したはずなのに)
薄暗い部屋、備品などを置いている部屋だろうか、人の気配が全く感じられない。その中に自分と洸夜の二人っきり。
「こんなとこに連れてきて、なに?」
ギュッと後ろから抱きしめられる。力強く、振り解くことができない。
「日和は俺の婚約者だろう。他の男にきやすくその可愛い笑顔で笑いかけるんじゃねぇよ」
日和の肩に顔を埋める洸夜。笑いかけるなって言われても接客業なのだから無理に決まってるし、ましてや婚約者になったつもりはない!
「な、何言ってるの?」
洸夜は埋めていた顔を上げると日和の顎を上げ、いきなり押し付けるように唇を重ねてきた。
「んんっ……ちょっ……ンッ……」
話すすきを与えないよう洸夜の舌が口腔内で暴れまくる。舌を絡ましては吸い上げられ、器用に歯列をなぞり口蓋までも舐めあげてきた。今までしたことのないような息もできないくらい激しいキスに酸素がたりないのか身体がクラクラしてくる。トサリと背中を預けた。
やっと離れた口からは嫉妬と思える言葉の数々を洸夜は漏らした。
「俺がステージの上で話してる時、人の話を聞かないで俺のほうを一切見ないで男と話してただろう」
男……悠夜のことだろうか。
「あぁ、悠夜さんね。ケーキが美味しいって――んん――っ」
唇をこじ開け容赦なくぬるりと入ってきた舌が口腔を犯しにくる。訳のわからないまま舌を搦めとられ、喰いちぎられるように唇さえも吸われお互いの液が混じり合い口の端から流れ落ちていく。
「日和は誰にも渡さない」
「っつ、な、何言ってるのよ……やっ、こんなところでやめてよ! 誰か来たら大変でしょう!」
徐に服を上に捲りあげられ下着に包まれたふたつの膨らみがとびだした。慌てて胸元を両手で隠すがそんな抵抗も虚しく腕をとられ肌が、胸が露わになる。
「ここには誰も来ない。日和の肌を見ていいのはこの世にもう俺だけだから」
後ろから手を回され下着をグイッと下に引き下ろされる。下着に押さえつけられていた胸は開放され洸夜は柔らかな胸を鷲掴みした。
首元にチクリと鈍い痛み。洸夜の荒い息が首に触れ、焦れったいあたたかさが広がる。
(やだ……どうしよう……嫌だって思ってるはずなのに……)
悠夜に嫉妬をしている洸夜が、自分に対して独占欲を丸出しにしている洸夜がなぜか愛おしく感じてしまった。こんなに人から愛されていると感じるのはこの男が初めてだ。
「俺を日和にしっかりと刻み込んでおかないとな」
「え? ぁっ、ちょっと……あぁんっ」
「まだ触ってもいなかったのに乳首こんなに固くして、俺とのセックスに期待してくれてんだな」
触られていなかったのに本当に期待していたのだろうか。胸の先端はいやらしいくらいに固く尖っていた。キュッと摘まれあまりの刺激に身体のバランスを崩し壁に手を押し付ける。くにくにと摘んでは乳首を弾いて、激しく両方の乳房を揺らす。
恥ずかしいのに、恥ずかしいはずなのに、身体というのは正直でもっと洸夜から与えられる刺激を求めて胸を突き出してしまう。
「ははっ、かわいすぎ。日和のおっぱいは柔らかくて揉みごたえがある」
指が胸に食い込むほど揉まれ、頂きを弄られ焦れったい快楽が胸いっぱいに充満する。
「あぁん……やっ、……んんッ……だ、ダメッ」
スキニーパンツのチャックを下げられハッと我に帰る。ショーツの中に侵入しようとしている手を引き留めた。こんな所でするなんて……
「俺は今すぐに日和に入りたい。俺のだって、日和は俺のだって実感させて」
お尻のあたりに当たる熱の塊。グリグリと押し付けられ、洸夜が欲情しきっていることはよく分かった。
おそるおそる後ろに視線をずらすと、バチリと目が合った。
そんな目で、日和が欲しいと熱くもとめるような瞳で見ないで欲しい。
バーナーで炙られているように視線を受けた場所から熱く焦がされ溶かされてしまいそう。
「あっ……」
ぬちゅりと音を立てて指が肉壁を掻い潜ってきた。ゆっくり、ゆっくりと中を擦り上げる。
「あ~、スッゲェ濡れてる。今日、改めて思ったけど仕事を頑張ってる日和も凄いキラキラしてて魅力的だったな。エッチな日和も好きだけどな」
(え……そ、そうなの?)
てっきり自分の身体だけが目当てなのかと思っていたので洸夜の思いがけない言葉に心臓がドキリと大きく波打った。
誇りを持って一生懸命働いているパティシエと言う職業を褒めてもらえたような気がして嬉しい。
「ん? なんか凄いいきなり溢れ出してきた。気持ちいい?」
くちゃ、くちゃと淫靡な音が薄暗い部屋に響く。決して激しくない、ゆっくり、ゆっくりと中を味わうように動かされる。でもまたそれが気持ちいい。
お尻に当たる熱棒がぐいぐいとお尻に擦り当ててくる。
「んぁ……はっ……あっ……」
「日和、好きだよ」
「っあぁッ……やっん、んんぅ」
指が縦溝を上下に擦りながら蕾を優しく腹の指で撫で回してきた。もう片方の手は乳房に伸びてきて両方の乳首を器用に親指と人差し指でコロコロと刺激する。
「チッ、もうこれ邪魔だから下ろすな」
ショーツと一緒にスキニーパンツを足首まで下げられスルリと脱がされた。日和の無駄な肉のないスラリとした足が露わになると太腿を徐に撫で回す。ただ撫でているだけなのにビクビクと身体が反応し脚から砕け落ちそう。
カチャカチャと金属音が聞こえ、しゅるりとネクタイを外し、ワイシャツを脱ぎ捨てた洸夜が躊躇なく自身の雄茎を取り出した。
「最初はゆっくり動くけど一応壁に手ぇついてな」
「あ、ちょっと……はぁん……」
ちゅぅと首筋に強く吸い付かれ力を吸い取られたかのよう。も、もしかして今精気を吸い取られたのかしら……力なく壁に手をつけるとヒンヤリと冷たくて火照った身体にはちょうど良かった。
「ほら、もっとケツを突き出して」
躊躇していると「仕方ねぇな」と洸夜の両手が腰を持ちグイッとお尻を突き出すかたちになってしまった。
「あ、やだっ、やっぱり人がくるかも……」
「大丈夫、誰も来ないから、それにほら、こんなギンギンに勃った状態で外あるけねぇよ。日和のせいなんだからな?」
「わ、私のせい?」
自身の手で握った雄芯をペチペチと日和のおしりに当ててくる。すごい質量感と重量感、嫌というほど洸夜が大きくて熱いことが分かってしまう。
(わ……や、やっぱり凄い大きい。いつもあれが私の中に入ってるの?)
「ああ、日和が魅力的なのがいけない。天使みたいだった日和がこんなにいらやしい身体に育って、溢れ出すほど甘い蜜を垂れ流すんだからな」
縦溝を熱棒で上下にすられ、くちゅくちゅと卑猥な水音の音量がだんだん大きくなってきた。擦られるたびに隠されている秘芯を開いて擦って戻っていく。またすぐ来ては開いて擦って戻っていく。微粒な刺激が繰り返され、耳は脚の間から湧き出る音でいやらしすぎておかしくなりそう。
「はっ、んっ、……ねぇ……も、もうっ……んぁつ」
背中にぴったりと洸夜の肌が重なり乳房を揉みしだかれ、彼の顔が日和の耳元まで近づいた。
「ん? なに? いってみな?」
ゾクゾクっと背筋が震える。洸夜の艶めいた声だけで達してしまいそうになった。
「ほら、早く言ってくれないと」
「んっ、ふっ……あっ、あっ……ッあんっ」
言いたいのに胸からの刺激と未だにくちゅくちゅと擦られている花弁、耳でさえ洸夜の舌に犯されている状態でうまく口が回らない。
「日和はどこを舐めても甘い。……可愛いよ、日和」
「アっ……あっ、あっ、あぁぁんッ――」
唐突にきた高揚感、息はさらに荒れ、立っているので精一杯だ。
「ははっ、これだけで盛大にイッちゃて。まだまだこれからだってのに」
「俺が支えててやるからもう少しがんばってくれよ」
「はぁ、はぁ、……ぁぁああっ、んぅッ、あんッ、はっ、あっ」
ぎゅうっと抱きしめられたと同時にズプズプと容赦なく日和の中に入ってくる侵入者。それはとても強靭で潤んだ秘壁が侵入者を捉えようとグッと締め付ける。
「……っく、日和が俺の事すごい締め付けて離してくれない。……嬉しいなぁ」
片方で胸を揉まれ、あいてる片方の手で腹に手を回し洸夜はしっかりと日和を支えた。暴れる熱棒は抜いたり挿したりを止めることなく日和の蜜を中から掻き出している。太腿をつたい流れ落ちていく愛液、お互いに汗をかき密着している背中、しっとりとして更に吸着度を高めた。
「あぁ、も、やだっ……お、おかしく、んあッ……おかしくなるっ」
「ああ、俺の腕の中でだったらどんなにおかしくなっても俺がいる……はっ、くっ、……ほら、おかしくなっちまいなッ」
子宮まで突き刺されてしまうくらい奥の奥まで突き上げてきた。何度も同じ奥を突かれ下半身が溶けてしまいそう。喘ぐ声が止まらない、甘い声を止めることができない。
「ぁぁああッ、きもちいッ、い、イクッ……アアッ、イッッくぅ、はぁぁんッ――」
官能が上りキュッと詰め強張った身体は魂が抜けたようにくたりと洸夜にもたれかかった。冗談抜きで自分の脚で立っていることが出来ない。
「ごめん、日和。日和がかわいすぎるのかいけないんだからな」
(え?……)
じゅぷりと日和の中からぬけた熱塊。あんなに激しく突いていたのにまだしっかしと上を向き、いやらしくてかてかと濡れている。
「こっち向いて」
甘く優しく誘い込まれる。身体をくるりと回転させられ向き合う状態に、異常に心臓がバクバクと動き出した。
(な、なんか凄くかっこよく見えちゃう……やだ、そんなの有り得ない、でも……)
引き寄せられるようにキスを繰り返し、自然と自分から彼に抱きつき、両腕を首に回していた。肌と肌が触れ合うことがこんなにも気持ちいいなんて洸夜に出会い、抱かれなければ知ることはなかった。
「っはぁ、日和から抱きついてくれるなんてそれだけでイキそう」
「なっ……」
「イキそうだけど日和の中でしかイキたくないからな、挿れるよ」
左膝を抱えられぱっくりと開いた膣口に大きく熱り立った鏃が勢いよく入ってきた。溶けてぐずぐずの日和の蜜壺の中を掻き回す。丸みをおびた先端が日和のイイところを突き続けた。中は突かれ蜜壺の入り口は熱くて太い雄茎ですりあげられる。
支えてもらっているものの片足で立っていることに限界か近づいてきた。カクカクと震えだす右足。もう、崩れるっ――、その瞬間に膝が折れ持ち上げられる。
「腕、俺の首に回してしっかりつかまってて」
わけのわからないまま日和は素直に洸夜の首に腕を回す。両足は宙に浮いているのに日和と洸夜は繋がたまま、恥ずかしいくらいに両足を大きく広げられ下に目線をずらすとしっかりと蜜口が熱棒を咥えこんでいるのが見える。
「やだっ、こんな格好おちるっ!」
動くと落とされてしまいそうで日和は洸夜の首にしがみつくしか出来ない。
「俺が日和のこと落とすわけねぇだろ。大丈夫、奥までよく届いて気持ちいいから……ほらなっ、気持ちいいだろう?」
「やだっ、動いちゃダメッ……あっ、あっ、ヤッ、はんッ……」
日和を抱えているはずなのに重そうな顔色を一切見せずに腰をリズミカルに動かし剛直を抜き挿しする。
抱きかかえられているので彼との顔の距離が近い。自身のだらしなくゆれる胸と彼の筋肉質な硬い胸、柔らかな腹と引き締まった腹が、ぐちゃぐちゃに蕩けた性器と猛々しい性器がぶつかり合う。肌の当たる音、滴る蜜が泡立ちパンパンと破裂音と共に官能を犯すような水音が聴覚までも抱かれているようだ。
(……き、キスが、し、たいッ……)
どうしようおもなくキスがしたい。こんな奴好きなはずがないのに、淫魔なんてありえないのに、流されるように抱かれてしまっている自分。
どうして抱かれることを拒めず、身体はこんなにも素直に受け入れてしまうんだろう。どうしてこんなにも……彼が愛おしく感じてしまうのだろう。
たくさんの愛を囁いてくれるからだろうか、真っ直ぐな感情を素直にぶつけてきてくれるからだろうか、確かに夢では何年も会ってきた。でも実際はまだ出会って数日なのに自分のどこを気に入って好きと言ってくれているのか日和には分からなかった。
「ひ、よりッ……」
「あっ、んんぅ……ンッ、んん」
自分の思考を読み取られているんじゃないかと思えるような熱いキス。潤みすぎている口腔内、腰を動かすたびにズレる唇を何度も紡ぎ直し舌を絡め互いの唾液を混ぜ合わせる。飲み込みきれず口の端から流れ落ちる雫はそのまま顎をつたり繋がっている秘部の元へ落ちていく。
「んんッ、はっ、ああ、もうダメッ……あぁぁんっ……!」
「ああ、いい、俺でダメになれ、俺しかっ……日和をこんなに乱すことはできないんだ……日和、盛大にイケッ――」
洸夜が一度日和をグッと持ち直し、汗で濡れた身体はピッタリと吸着しあい隙間がなくなる。一瞬止まった動きもすぐに再開され、洸夜の剛直が容赦なく日和の奥の良いところを突き上げた。
「あ、あぁんっ、はっ、げしすぎ……ぁあッ、はぁんッ、もおだめぇ……!」
「ああ、ひより……すげぇ俺のこと締め付けてッ……一緒にイこうなッ」
膣壁が洸夜を受け入れ絡まり、どこまでも後追いしてしまう。蜜路を魅了する熱り勃った彼が日和の全身を服従させていった。
ビリビリと痺れるような感覚が持ち上げられている両足のつま先から流れ始める。
「ああッ、くる、イッちゃうッ……はっ、もっ、ンんッ、ああ、ああぁぁんッッ――」
恍惚に達し、弾けるような電流が身体を痺れさせた。
「……ッく、はっ、お、俺もッ……んッ」
息を詰らせた洸夜の身体がぶるりと震え、日和の中にいる熱塊がビクビクと波打っていた。日和はなかなかひかない恍惚に身体に力を入れることができない。じゅぷりと洸夜の熱棒がゆっくりと抜き取られ、日和の身体をいたわるように姫抱きにし額に優しいキスを落とした。
「日和、お前だけは俺の側から離れないでくれよ……」
優しいのに、切なげで、ギュウッと大事なものを誰にも取られないよう抱きしめるように日和の息が整うまで洸夜は抱きしめ続けた。