テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

『おーい!見えたぞ!ワノ国…ってなんだ!?滝か!?』見張り台にいた船員はそう叫んだ。

他の船員たちも『滝だと?』と即座に反応する。

その途端辺りからは『マジじゃねえか!』『おいおいどうやって上陸すんだよ…』とどよめきが上がる。

それを耳にしながらアマガサは昔のことを思い出していた。

(あの頃以来だな…ワノ国)アマガサは船の前に立ち塞がっている滝を前にしながら心のそう呟いた。

その時、バシャン!と音をたて水面から何か出てきた。

その音を聞き看板で寝ていたサイエンも目を覚まし船の端の方へ歩み寄った。

『なんだよ昼寝を邪魔しやがって』とサイエンが目を見開く。

『デッッカ!?えぇぇ!?コイ〜!?』サイエンが目にしたものそれはとてつもなく巨大なコイだった。

『現れたか!』直後アマガサが叫ぶ。

『サイエン!縄をもってこいアイツを縛れるほど長くとても頑丈なヤツだ!』それを聞いた途端サイエンは船底の方へと走って行った。

しばらくしてサイエンは一本の縄をもってきた。

『貸してくれ!』サイエンはそれを聞き縄をアマガサに投げた。

アマガサはそれを受け取ると『うおりゃぁ!』と縄を投げコイに巻きつけた。

『まさか正気じゃないっすよねアマガサさん!?』それを見たサイエンは冷や汗を垂らしながらそう言った。

『いや正気だ』アマガサは笑いながらそう言う。

突如船が垂直に傾く、それと同時にたくさんの物が船から海へと落ちていく。

『オメェら!船につかまれ!』アマガサは船から落ちていく物を躱しながらそう言った。

『やべぇ…うわぁぁぁ!』何人かの船員は海へと落ちていったがアマガサたちは無事ワノ国に上陸した。

『そういやハナフダたちは?』アルベルがかかった海水を拭きながらそう言った。

『見てねぇがあいつらならきっとこの滝を乗り越えられるさ』アマガサは何故か上機嫌でそう言った。

『それよりオロチの元に早く行くぞ!』そう言いアマガサは一人で走りだした。

『あ、おい!』アルベルはアマガサを呼び止めようとしたが間に合わなかった。

(頭のネジでも外れたのか?)いつもと違い冷静ではないアマガサを見てアルベルは心の中でそう呟いた。

ワノ国オロチ城にて〜

『すまんどいてくれ!』アマガサはオロチ城内を全速力で走っていた。

『なんだ敵襲か!?』オロチの部下はアマガサを止めようとするがどんどん薙ぎ倒されていく。

『オロチはどこだー!』そう叫びながらアマガサは襖(ふすま)を蹴り飛ばした。

『なんじゃ!?騒がしいぞ!』途端誰かがそう叫ぶ。

アマガサはその方向を見ると豪華な飯の奥にあぐらをかいているオロチを見つけた。

その瞬間オロチも目を見開き『アマガサ!今までどこに行ってた!』と興奮気味で言った。

『久しぶりだなオロチ!オメェ上手くいったみたいだな』アマガサは嬉しそうにそう言った。

『あぁ、今となっては何もかもが思いのままじゃ』オロチは浮かれながらそう言った。

『いやそれにしてもワシらがスキヤキ様に仕えておった頃、お主が急に消えてから本当にこれまで寂しかったぞ』とオロチは笑いながら言った。

『少し外の世界を見てみたくなってな』

そう言いアマガサも笑いながら返した。

『してお主は今何をしておるのじゃ』とオロチは不思議そうに尋ねた。

『あぁ俺は今カイドウの船で副船長をやってる、であんた同盟を持ちかけてきただろ?今回その件もあって俺はここに来たんだ』それを聞くとオロチは『お主カイドウの船の!だとしたら丁重にもてなそう、お前らぁ!飯をもってこい!』と部下に言いつけた。

『いやそこまでしなくていいさ、ちょっと挨拶にきただけだから』とアマガサがそれを止めるとオロチは『ほぉ、そうか』と眉をひほめながらそう言った。

『とにかくまた今度カイドウたちも連れてくるから今日はこれにて』そう言いアマガサは走って行った。

アマガサが走っていくとオロチは不機嫌そうな顔をしながら『面白くないヤツになったな』と吐き捨てた。

船にて〜

『アマガサさん!どこへ行ってたんですか!』とモンテロがアマガサの方へ駆け寄ってくる。

『オロチに会ってきた』アマガサがそう言うとモンテロは『えぇぇ!そう言えばアマガサはオロチとは知り合いと言ってたすけどどうでしたか?』と返した。

(変わっちまったな)そう心の中で呟いてからアマガサは『元気そうにしてたよ』とそれを悟られないよう無理に笑って答えた。

『そうすか!そう言えばハナフダさんたちが来ましたよ』それを聞きアマガサはすぐにハナフダたちの方へと向かった。

『遅かったな!ん?なんだそれは?』アマガサはハナフダが手に持っているものを見ながらそう言った。

『悪魔の実、古代種のリュウリュウの実だ』ハナフダは淡々と答えた。

『こりゃすげぇな!俺への手土産か!?』アマガサは少し調子に乗ってそう言ってみた。

『手土産ではあるがお前のではなくカイドウへの手土産だ、コイツをどう使うかはアイツが決める』そう言うとハナフダは近くにいたカイドウにそれを渡した。

『百獣海賊団の強化のためこれを大看板に』ハナフダはカイドウの耳元でそう囁いた。

カイドウはそれを聞くと『わかった』と

言い大看板の方へと向かった。

『オメェらプレゼントだ』そう言いカイドウは大看板一人ずつに悪魔の実を投げわたした。

『食うも食わんもオメェらの自由だ』そう言いカイドウはその場を去った。

(急すぎ…?)モンテロは心の中でそう呟いた後アルベルとサイエンの方を見た。

『えぇぇ!なにやってんすか!?』なんとアルベルとサイエンは何も気にせず悪魔の実をガツガツと食っていた。

『何って食ってるだけだろオメェも早く食えよ』サイエンは悪魔の実を口に含みながらそう言った。

そう言われ恐る恐るモンテロも悪魔の実を口にした。

『モグモグ…ウッ、オエッ…モグ…ゲプッ…ゴクリ』そうしてなんとかモンテロは悪魔の実を食べることができた。

(今のところ何も変化はないが食って損したか…?)モンテロは心の中で少しハナフダを恨んだ。

そこへカイドウがやってきた。

『おいオメェら!準備ができればオロチ城に向かうぞ』そう言いカイドウは花の都の方を見た。

『政府非加盟国なのにここまで栄えているとはな』サイエンは不思議そうにそう言った。

『アマガサ、先導を頼めるか?』カイドウはアマガサにそう言うと『了解した』とアマガサは返す。

しばらくしてカイドウたち一行はオロチ城に着く。

そこにはオロチが銘酒を用意して待っていた。

『よく来た!カイドウ!早速例の件について話そうじゃないか』オロチは部下に酒を注がせカイドウたちに振る舞った。

『ワシが頼みたいことは二つ、海外からの侵略者の排除と内乱の制圧じゃ』それを聞いていたアマガサは顔をしかめる。

(やはりこいつは将軍になってから変わった、

自分の欲で動くようになっている、だから国の統治もままならないわけだ)アマガサはオロチのことを悲観した。

『お願いできるかのうカイドウ』とオロチが言うとカイドウは『いいだろうだがそれ以外は好き勝手させてもらう』と言い部屋を後にした。 『本当にいいんすかあんな要求を飲んで!?』 『問題ない、むしろ好都合だ』と言い船へと戻った。

その後カイドウたちは鬼ヶ島の建設に取り掛かった。

(1年は覚悟しとくか)アマガサは心の中でそう呟いた。

しかし百獣海賊団は今となっては四皇に1番近い海賊団とも呼ばれ総勢9000人という大船団になっていた。

そのおかげで鬼ヶ島の建設はわずか3ヶ月で済んだのである。

(なんて早さだよ)アマガサは心の中でツッコミつつも安堵した。

そこへカイドウがやってくる。

『アマガサ、鬼ヶ島完成直後で悪いんだがドレスローザへと行ってくれないか?』 『あぁ、例の件かわかった行こう』アマガサが答えるとカイドウはその場を後にした。

その後カイドウは大看板の元へと向かった。

『すまねぇがお前にはまだ少し働いてもらう、アルベルはワノ国内で戦力の補充、サイエンはどこかに武器工場、モンテロは海外での戦力補充だ』『えぇ〜マジかよ〜アマガサさんにも仕事与えてるんすか』サイエンは不機嫌そうに答えた。

『あぁ、アイツなら今頃ドレスローザに行ってるよ』とカイドウは返す。

そうして副船長及び大看板はそれぞれ仕事に取り掛かることになったがまだワノ国に脅威が近づいているのは誰も知らなかった。

 

第8話 完



カイドウの左腕 アマガサ

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

23

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚