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_キーンコーンカーンコーン🔔_
高槻:…リツキ姉、授業出てくる。
リツキ:行ってらっしゃい。なんの授業?
高槻:体育。
リツキ:…保険の次が体育なの?
高槻:…おかしいよな、日程表…
リツキ:カナタくん、夜もここに来てるの?
…なんで分かるんだよ。
高槻:おう。
リツキ:…私、夜も来るかもしれないわ。
高槻:…分かった。じゃ、(キィ🚪)
トモ:カナターー!!おま、遅え!
高槻:うるせえ。今日の体育、何。
トモ:…少しは俺の話聞けよお!!( ;∀;)…ドッジボール…
高槻:…クソ速えの当ててやるよ。
トモ:おおおおおい💢( ;∀;)
_夜、屋上_
高槻:…(キィ🚪)
リツキ:やっぱり、来るのね。
高槻:…リツキ姉こそ。また勉強か?
リツキ:ええ。…面倒くさくなってくるわ。
高槻:別に、昼間だけでも…
リツキ:怒られちゃうわ。
高槻:…そうか。
リツキ:分かってて、聞いたでしょ。
リツキ姉が、苦笑した。
全部分かるのは、俺もなんだよ…
リツキ:…カナタくん、一人が好きだって思ってたわ。友達と一緒なのね、
高槻:リツキ姉も、そうだろ。
リツキ:まあ、そうなんだけどね。カナタくんは、どうして?
高槻:…絶対合わないって思ったのに、あいつと居る時が一番疲れない。
リツキ:いい友達じゃない。(ニコッ)私も、あの子と一緒に居る時は、すごく楽しいの。
高槻:…嘘つくなよ。
リツキ:、?嘘なんてついてないわよ。私は、今までで一番__
高槻:”いつも誰かと一緒がいいっていう人が、理解できない”。
リツキ:……
高槻:リツキ姉が、そう言ってた。変わって、ないだろ。
リツキ:…覚えてるのね。カナタくん、記憶力、すごいわよね。
高槻:リツキ姉。俺のことは、いいから、。
リツキ:…分からないの。一緒に居る意味が。…人間の基本的なことを、なんで私は理解できないのかしら。
普通じゃないとしか、言いようがないのよ。…カナタくんと一緒の時が、一番心地いい。
高槻:、!
リツキ:それしか、分からないわ。…友情って、何なの?私、ロボットみたいよね、w
高槻:…ロボットじゃねえよ。
リツキ:……。「愛されれば、変われるかしら。」
高槻:……「俺が、愛してやろうか。」
リツキ:…ふふ、これも、覚えてるのね。5歳が見るドラマじゃ、なかったわね…
高槻:まあ、ドラマの、台詞だけど。…俺は本気だ、リツキ姉。(スタ、スタ)
リツキ:…優しい、わよね。でも私は、
高槻:(ギュッ)
リツキ:!
久々に抱き締めた体は、変わっていなかった。
[簡単に手折られてしまいそうな花]だ。
高槻:”俺の”家、来るか?
リツキ:…ダメよ。
側に置いて護ることしか、俺にはできないのに。
高槻:…あの曲、覚えてるだろ。”怪盗”。
リツキ:…カナタくんが、私の話聞いてくれたから、すごく楽になったわ。
高槻:逃さねえぞ。死ぬ気だろ、リツキ姉。
リツキ:…死なないわよ。離して?
そう言う割には、腰に回しただけの俺の腕を、掴もうともしない。
脚の裏から手を添え、持ち上げる。…勉強道具も。
リツキ姉の肩が、びくりと跳ねた。
割と強気だったはずの彼女は、もう消えていて。
俺は、昔と変わらない泣き虫の少女と、早足で家へ帰った。