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計器盤中央にはまる宇宙地図のスクリーンに、只今通過したばかりの惑星が緩い弧を描いて移動していた。その影の中を、この船の移動線が先端を少しずつ延ばして光へ向かう。

窓の外が明るくなってきた。進路上に現れるはずの恒星の縁が見えてくる。予定通りだ。船の針路はこのまましばらく自然の力に任せて、柔らかな曲線に乗っていくことになる。彼はハンドルから手を離し、引水チューブを吸った。ひんやりとした水が、偏食が生む口内炎に少ししみた。

星座を組んで暇つぶしをしていると、電磁気計の針が目盛りを行ったり来たり揺れはじめた。静かな宇宙が何かをよこすサインだ。郷田はチューブを捨てて唾を飲んだ。

暗黒物質か? 衝突して消えた星をあまた見てきた。または、レーダーにも引っかからないような細かい隕石群が、行く手にたむろしているかもしれない。通信機器類がダウンしたのも、元はと言えば予期せぬ小隕石との激突が原因だった。郷田はクラッチペダルの上方に連なる重力関係の計器に気をつけながら、舵を恒星から遠のく側へ切る。

宇宙の果ての向こう側

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