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……あの女の言葉の意味を考えるたびに、嫌な予感に襲われるんだ。
ここは本当に、現実に存在する街なのかってね……。……この場所を訪れるたび、いつも不思議な気分になるよ。ここには何故か、記憶の底を刺激するような懐かしさのようなものがあってね……。……この場所を訪れたとき、僕は自分の身体が、自分ではない別の誰かのものになってしまったかのように感じることがあるんだよ……。……ここに来るときはいつも不安なんだ。自分が、僕じゃなくなってしまいそうな感じっていうのかな……? こんなことを言い出すと笑われるかもしれないけど、僕はここが好きになれなくて……時々すごく怖くなる時もある。
どうしてこの街に来た時にあんなにも苦しかったのかやっと分かった気がする。きっと、思い出してしまったからだ。この場所で起こった過去の出来事を。……ごめんなさい……あなたを傷つけてしまうつもりはなかったんです……。でも、あなたの目を見るとなぜか安心できるんです。ずっとこのままでいたいと思えるくらいに……。だから私はあなたから離れられないんです……。私のせいで迷惑をかけてしまって、本当にすみません……僕はこの街にいる人達みたいになりたくないと思った。だけど同時に、彼等と同じように自分も変わらなくてはいけないとも思った。矛盾してるのは分かってるんだけど……どうしたらいいのか分からないんだ……。……ねぇ、もしも願い事が叶うとしたら何をお願いする?……やっぱりみんなと同じことがしたいとか言うのかな?それとももっと凄い事だったり?……えっと……別に深い意味はないの……ただなんとなく聞きたかっただけなんだ……。……あ、あのさ……ちょっと相談に乗ってほしいことがあるんだけど……いいかな……?
ここは何処だろう……?確か学校からの帰り道に歩いていたはずだったのだが、いつの間にか辺り一面真っ暗闇になっていて……俺はどこにいるんだろう? とりあえず周りを見渡しても闇ばかりで、自分の体以外何も見えない状態だ。試しにスマホを操作して明かりをつけようとしても何故か反応しなかった。仕方ないので適当に歩き回っているとその先にぼんやりとした光が見えた。恐る恐る近付いてみるとそこには人型の光のようなものがあったのだ。よく見て見るとそれは人間のような形をした黒い光の塊であり俺の姿を確認するかのようにゆっくりと動き回り始めたのだ!なんだこれ気持ち悪い!?それになんか喋ってないか!?なんて言っているん……えっ?日本語じゃないだと!?何を言ってるんだこいつは……まさかこれが噂の夢小説でいう所の転生フラグというものなのか……しかし残念ながら俺には前世の記憶が残っている上にオタク友達がいなかったから異世界転生系のアニメ漫画は一切読んだことがないんだよ!!しかも転生したらチート能力持ってるんじゃなかったのかよ!!なんの能力もないただ黒いだけの物体とかどんな嫌がらせだよ!!ちくしょうどうなってんだ!!こうなったらあの光みたいなものに話し掛けてみるべきかもしれない……もしかするとこの闇の世界のことを教えてくれるかもしれないからな……うん、きっとそうだ……そうに違いない。よしそうと決まれば話しかけるか。