英said
午後11時。カナダが寝るのは12時半ぐらいなので、これくらいが丁度いいでしょう。
いざ入るとなるとなんか緊張しますね。怖くなってきた。
加said
コンコンコン。突然ドアをノックされてビクッとなった。
我が家で丁寧に3回ノックするのは1人しかいない(アメリカは、「HEY!!」と言って入ってくる)
加「父さん?」
英「はい、私です。入ってもよろしいですか?」
加「うん、どうぞー」
ガチャ。入ってくる。寝巻き姿の父さん可愛い。
加「急に来てどうしたの?」
英「なんか寝付けなくて寂しかったので、つい」
え、可愛い
いろいろ考えてるうちに2人とも無言になってしまう。
英「カナダが小さい時、こんな感じでよく私の部屋来てましたよね」
加「父さんお得意の昔話?覚えてないなぁ」
静かな空間の昔話はなんだか恥ずかしくて、少し話をはぐらかす。
英「あの頃のカナダ、それはそれは可愛かったんです。」
英「今のカナダも可愛いんですけどね」
はぐらかした意味がなかった。しかもしれっと「可愛い」発言。
加「もう、やめてよ!!恥ずかしいな」
英「こんなので照れちゃうなんて、まだまだ子供ですね。これからもっと可愛くなるのか〜」
英「本当、可愛い息子を持ちましたね、私」
ちゅっ。耳にキスを落とされる。
加「と、父さんはさ、耳にキスの意味知ってる?」
英「え?」
加「あのね、貴方のことを性的に見ています、ってことだよ」
英「…!?」
なんとかこの場の主導権を握れた。やっぱり父さんはかっこいい系もいいけど、可愛い系だよね。
英「えっと、そっ、そのつもりです、最初から!!」
英「手のかかるアメリカと比べると、大人しかったカナダに全然構ってあげられませんでした」
英「だから、家族的にも、その、せ、性的にも、可愛がってあげたいなって!!」
加「ほ、ほっ、ほら、もう夜も遅いし、もう寝よぉ!?父さん」
加「おやすみ!Sweet dreams!!!」
英said
半ば強制に部屋を追い出されてしまいました。気持ち悪がられちゃったかもしれない…
というか首にキスの意味なんてあったんですね!?途中からアドリブで頑張ったんですけど、あれ普通に父親から言われたら気持ち悪くない!?嫌ですよね!!
成功してるといいけど…
翌朝…
加said
やばい、寝坊した。(昨日ほぼ寝れなかった)朝ご飯がダークマターになってるかもしれない。それだけは絶対に避けたい。 リビングに駆け足で向かう。
加「ごめん、寝坊した!!」
米「兄弟が寝坊するのは珍しいな、なんかあったのかい?」
加「いや、昨日ちょっと寝つきが悪くて…」
英「朝ご飯出来てますよ、」
父さんの顔を見ると昨日の出来事が浮かんでくる。
米「ちょ、顔赤いぞ、風邪じゃないか?」
加「いや、大丈夫だから、」
米「じゃあ早く朝ご飯食べるんだぞ!お腹すいた!!」
フライパンを覗いてみる。中にはゴツゴツした形の石炭が入っていた。
加「あー僕あんま今日食欲ないからいらないや。ごめん」
米「やっぱり風邪じゃ、」
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