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今日も元気に目を覚ます。
朝ご飯は燭台切がいないので自炊をする。
料理はできる(自称)ので寝ぼけてるこんのすけを部屋に置いて厨に向かう。
さて本日は何を作ろうか
無難に目玉焼きにソーセージでも良いな…
「よし!とりあえず作ってみよう!」
フレンチトーストを作るか?それともおにぎりにしようか…とも思ったのだが作るにしても時間はかかるし軽めにしたかったので結局食パンにベーコンにチーズ、目玉焼きを乗せることにした。
レンジとか家電はほとんどないので(まず狭くて置けない)フライパンを上手く使っていく
(後で甘いものが食べたいな)
そう思い食パンの耳を切り取り後で使う為に端に寄せる
フライパンに軽く油を敷いてまずは食パンの両面を焦がさないように焼いていく。
食パンが焼けたら次はベーコンと目玉焼き。
ベーコンを2枚置いたら卵を1つ割り隣に落とす。じゅわぁっと言う音がたまりませんな…
程よく焼けてきたらそのまま食パンの上に乗せて行く。この時点でだいぶ美味しそうだけど、チーズ…チーズをかけたい…
という事でチーズをフライパンで溶かしていくレンジは無いからな!!!
ちょっと焦げはしてしまったけど何とか溶かせたら慎重に食パンの上にかけていく。
んで完成!!!!見た目は少し宜しくないがまぁいいだろう!!
こんのすけも起きてきたのか「おはようございます主さまぁ」とゆっくり歩いてきている
「こんのすけおはようー朝ご飯食べるよーー」
相変わらずこんのすけは油揚げが好きなようで朝からバクバクと油揚げを吸い込んでいた。どうなってんだあの体は
食事が終わった後食パンの耳の事を思い出してこんのすけを呼び止める
「どうされましたか?」
「甘い物、食べたくない?」
「食べたいです!」
という訳で先程切った食パンの耳を使いおやつを作っていくぜ!
先程使ったフライパンを1回洗い流し綺麗にする。
それから食パンの耳と砂糖を入れる。
この時砂糖の入れすぎには注意する。後の掃除が大変なので
砂糖が溶けてから液状になったら耳に上手く絡ませていく。焦げてしまうのでこの時には火を止めるよ
砂糖が全体的に絡まって固まってきたら完成。
お皿に移して少し冷まそう、砂糖が溶けていると大体熱いので冷ました方がいいのだ。カリカリにもなるし
そして世間で言うシュガーラスクの完成である
「ほれこんのすけ口開けて〜」
「はーい」
口に入れてやると
「ん〜〜!あまいです〜!」
「美味しいでしょ〜」
そう言いながら私もパクッと食べていく。たまに食べるとテンションが上がる…美味い…
朝ご飯を食べ終わり、いい天気だねとこんのすけと話しながら茶を飲む。平和だ…
そんな平和な時間を過ごしていた時
コンコンコン
(燭台切だろうか…?でも来るとは言ってなかったし…?)
こんのすけと恐る恐る玄関から顔を出してみるとそこに居たのは五虎退さんともう2人、いや2振り、ツヤツヤの黒髪の少年と桃色の髪色をした可愛らしい子がいた
「五虎退さん?」
「す、すみません。急に来てしまって」
とりあえず立ちっぱもあれなのでお部屋に案内して茶を用意する。
「すまない。俺っちが無理を言って連れてきてもらったんだ」
見た目とは真逆の低音イケボが聞こえて「これがギャップか…!!!」と悶えそうになったが抑えて
「いえいえ、本当に気にしなくて大丈夫ですよ。ちょうど暇だったので…」
「ありがとうな」
「ところで2振りさんのお名前は…」
「あぁ、俺っちは薬研藤四郎。で、こっちが」
「あ、秋田藤四郎です…!」
「薬研藤四郎さんと秋田藤四郎さん…ですね」
そういえば前、燭台切から粟田口という刀派がいるのを聞いた事がある。
確か五虎退さんもその内の1人だったはずだ
「今日は五虎退の傷を治してくれた礼を言いに来たんだ 」
薬研藤四郎さんが口を開く
「本当に感謝している。ありがとう」
「そんな大したことはしていませんよ、人として当たり前の事をしたまでです。」
あんたは優しいなと少し微笑みながら
「ここの大将はどんなに俺達が怪我をしても手入れをしてくれなかったんだ」
大将が変わったのはあまり通常では手に入らない刀が手に入り始めた頃だった。
元は優しくて微笑んだ顔が素敵な女性で最初は皆と上手くやっていた。
だけど、段々と自分の気に入ったレア刀剣を部屋に連れ込み何時間も出てこなくなり、俺達の扱いも酷くなっていった。
その頃から暴力暴言は増えていって次第に世伽までさせられるようになっていた。
短刀達は替えがきくから、役に立たないからと言う理由で何度も何度も戦に駆り出され、折れるまで戦わされた。
生き残って帰ってきても気に食わないと帰ってきたその瞬間に本体を奪い刀身を折った。
何度も止めた、けれど勢いは止まらず…
段々と本丸の刀達は止めるのすらできないほど弱ってしまい見る事しかできなかった
「俺と秋田も五虎退ももう6振り目なんだ」
「そんな…」
確かに燭台切さんから情報は聞いていたがここまで酷いとは思っていなかったんだ
「同じ人間として謝罪させて下さい。本当に申し訳ございませんでした」
思わず頭を下げて謝罪をしたくなった
「あんたが気にする事じゃない。人間と言ってもあんなのは1部の人間だろ?それは理解している」
「それでもですよ。」
いくら一部の人間と言えど同種には変わらない。尻拭いくらいはやらねばならん。
「なにかお詫びを…」
グゥゥ
「あっ」
鳴ってしまった。腹の音が。こんな時に
あまりの恥ずかしさに下に俯くしかできない
「ふはっ」
あははと笑う彼にそんなに笑う事かと思ってしまう
「なぁ今お詫びとか何とか言ってたよな」
「え、えぇはい」
「じゃあお詫びとして昼飯作ってくれないか」
時計を指さしながらそう言ってくる
時刻は正午近く。
そうして私達は厨に来ていた。
「えっと、何がいいとかありますか?あまりオシャレなのとかクオリティ高いのは作れませんが…」
「そうだな。俺は普段食事は取らないから何が美味いか分からん…五虎退、秋田、2振りは何かあるか?」
「そうですね…僕も分からないので、とにかく美味しいものが食べたいです 」
「ぼ、僕も美味しいものが食べたいです…!」
「つーわけだ。俺のもそれで頼めるか?」
「了解です、お任せ下さいな」
お姉さんに任せてね゛…!!!美味しいの作るがらね゛…!!!!泣
「よし…」
そう言って気合いを入れる
「じゃ、オムライス作っていきますよ!」
まずはチキンライスライスからお米は昼用にと炊いていたのでそれを使う。多めに炊いておいて良かった…
「おむらいすって何だ?」
「そうですね、ざっと説明すると卵で味付けしたご飯を包んだもの…で合ってると思います」
「なるほど」
興味があるのか3振りさんは横からじっと見ている
気を取り直して…
まずは玉ねぎに鶏のもも肉やベーコン、あとキノコを切り、油を敷いたフライパンに入れていく。
程よく焼けてきたらバターを投げ入れしっかり溶かす。溶けたら米を入れて混ぜていく。ほんのり塩と胡椒を入れたらそこにケチャップをドバっと…入れ過ぎには注意…
素早く混ぜて少し火を通したら皿に移して形を整える…ちょっと失敗したかも…
「これでチキンライスの完成です。上にかける卵もすぐ焼くので少々お待ち下さいな」
「楽しみです…!」
美味しそうな匂いですっかり警戒が解けているのか五虎退さんと秋田藤四郎さんが目をキラキラさせながら待機している。
さて今度は卵焼いていく…
この工程が1番苦手だがやるしかない…
卵を2~3個割り、しっかり混ぜて綺麗な黄色にしていく。
そしたらフライパンに油を少し敷いてから少し中火を通す。大体箸についた卵がすぐ焼けるくらいになったらよし。
どはぁっと卵を流し入れてすぐにかき混ぜていく。この時がいちばん楽しいんだなぁ…
「わぁ…」
彼らも口を開いてじっと見ている
縁に張り付いた卵も剥がしつつクルクルと混ぜていく。
固まらないふわふわのうちに卵を先に寄せて…トントントンっと…繋ぎ目がくっついてきたらひっくり返して繋ぎ目を下にする。
少し焼いて繋ぎ目をしっかりくっつけたらまたひっくり返してゆっくり…ゆっくりご飯の上に乗せていく…
3振りさんもゴクリと息を呑んでこちらを見守っている
「……乗せれた!!」
「凄いです!」
食べる前だと言うのにこんなに笑顔になられるなんて尊過ぎてどうにかなりそう。写真撮りたい
3人分の卵を焼いた後に
「まだ驚くのは早いよ」
そう言いながらニコニコと微笑む
「?」
まだ何かあるのかと首を傾げる三振りさんに包丁を渡す。
「これでどうするんだ?」
「この包丁で卵を横から切ってみて下さい」
そう言いながらここですよと教えてあげる。
「こうか」
包丁で切ったところから中のトロトロな卵が溢れ出てきて薬研藤四郎さんもこれは凄いな!とニコニコしていた
もう2振りも同じように「綺麗です!」「美味しそう…!」と言っていた。
そうかここが楽園か…
「ケチャップもかけちゃいましょうか」
そう言ってケチャップを渡すと文字をかけることに気付いたのかそれぞれのオムライスに「やげん」「ごこ」「あきた」と文字が書かれていた。
ンンンンッッツ!!!!!可愛い!!!!あああッ!!!!
なんて可愛い事をしてくれるんだ泣きそう
三振りでお互いニコニコしながら「早く食べたいです!」とワクワクしていたので厨にある机に移動して椅子に座ってもらう。
スプーンを渡して
「どうぞ召し上がれ!」
「「「いただきます!」」」
3人で手を合わせてスプーンを持ちひと口食べると
「んーー!!」
「美味い!!」
「た、卵がふわふわとろとろで美味しいです…!!」
「下にあるちきんらいす?も濃厚で美味しいですね!」
「ほっぺが落ちちゃいそうです…」
とパクパクもぐもぐと食べ進めていく。
そんなに美味しいと言われると思ってなくてつい顔を抑えながらくぅぅと声を漏らしてしまう。嬉しい。普段自分にばかり作っていて褒められることも無かったので仕方ないのだ…
「美味しく食べてくれてありがとうございます…」
オムライスが乗っていた皿は米粒1つ残されず綺麗に食べられていた
「飯、ありがとうな」
皿を片付けた後、2振りは眠くなってしまったのか縁側ですやすやと眠っている(しっかりブランケットはかけておいた)
「いえいえ、こんな事で喜んでいただけるならこちらとしても嬉しい限りです」
「なぁ、また今度作ってくれないかおむらいすってやつ」
「私の作ったオムライスで良いならいくらでも」
なんなら別のも作ってみますか?と微笑みかけてみる
「それも良いな」
そう言いながら彼も微笑んでくれた。