テラーノベル
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あの言葉が、ずっと耳に残ってる
「どうなったって俺のせいでいいから
嫌わないでほしい」
・・・
楽屋はやけに静かだった
さっきまで笑ってたはずなのに
空気だけが置いていかれたみたいに冷えている
勇斗「……仁人」
名前を呼ぶと、少しだけ肩が揺れた
でも振り向かない
勇斗「さっきの、どういう意味」
思ってたより強い声になった
怒ってるわけじゃない
ただ、怖いだけ
何かが壊れそうで
仁人「……そのままの意味だよ」
小さく返ってきた声は、思ってたよりも弱かった
仁人「俺さ、たぶんもう限界なんだよね」
その言葉で、心臓が一瞬止まる
限界?
何が
グループ?仕事?それとも—
勇斗「……やめるとか言うなよ」
気づいたら、言葉が先に出てた
仁人「言ってないよ」
やっとこっちを向いた顔は
笑ってるのに、全然笑ってない
仁人「でもさ、勇斗はさ、俺のこと嫌いになるでしょ」
勇斗「は?」
仁人「こうやって弱いとこ見せたら、めんどくさいって思うじゃん」
違う、ってすぐ言えなかった
ほんの一瞬だけ
“なんでそんなこと言うんだよ”って思ってしまったから
その沈黙が、全部だった
仁人は目を伏せて、少し笑う
仁人「ほらね」
その一言が、やけに刺さる
仁人「どうなったっていいんだよ」
ぽつりと、あの言葉が落ちる
仁人「俺が壊れても、嫌われてもいい。でも——」
一歩、近づいてくる
逃げられない距離で、まっすぐ見られる
仁人「嫌わないでほしいんだよ、勇斗だけは」
呼吸がうまくできない
こんなの、ずるい
勇斗「……無理だよ」
やっと出た声は、かすれてた
仁人の表情が一瞬固まる
勇斗「嫌いになんて、なれるわけないだろ」
言った瞬間、全部崩れた
勇斗「お前がどんなでも、無理に決まってんじゃん」
仁人の目が、少しだけ揺れる
でも次の瞬間、困ったみたいに笑った
仁人「じゃあさ」
その声は優しいのに、どこか壊れてる
仁人「もっと酷くなっても、ちゃんとそう言ってね」
その言い方が怖い
これからもっと落ちていくって分かってるみたいで
勇斗「……止めるから」
仁人「無理だよ」
即答だった
仁人「だってさ、俺、自分でも止められないから」
沈黙
時計の音だけが響く
仁人「でも」
少しだけ笑って、続ける
仁人「勇斗がいるなら、たぶんまだ大丈夫」
その言葉は救いみたいで
同時に、重すぎた
#snjn
yukino
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コメント
1件
読了しました。冒頭の「どうなったって僕のせいでいいから」という台詞がずっと刺さって、楽屋の静けさに一緒に息を呑みました。「嫌いになんてなれるわけないだろ」で張り詰めていた空気が崩れる瞬間、すごく好きです。救いと重さが同居した仁人くんの最後の言葉が印象に残りました。続きが気になります。